Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀尾 尚志 神戸大学, 農学部, 教授 (00031229)
牛島 史彦 九州女子大学, 人間科学部, 助教授 (10258345)
瀧川 具弘 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 助教授 (00236382)
眞板 秀二 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 助教授 (50015864)
川上 昭太郎 東京農業大学, 地域環境科学部, 講師 (30256648)
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Research Abstract |
本年度はフィリピンとタイで現地調査を,また研究成果の公表を国内学会(金沢)及びワークショップ(バンコク)で行い,研究内容に対する評価活動を積極的に行った。新たな知見等の成果の概要は,以下のとおりである。 1.フィリピンでは,小形農機の普及実態と技術移転・技術受容構造の関連について調べた。その結果,普及と修理・部品供給体制において均衡状態がみられるものの,その均衡が機械化の進展を阻害しているようであれば,この現象は技術的停滞要因になることが分かった。 2.鍛冶屋産業は全国で数箇所に集積しており,集落への経済的効果は無視できない。集落内外に多くの野鍛冶が分散して存在し,同業者間での技術の向上を図る機会がないままに,継続者不足という厳しい現実にさらされている。併せて,産業としての特質と活性化策についての提言も行った。 3.タイではキャッサバからサトウキビへの作目転換を検討事例として,技術受容構造に係る分析を行った。ロジャース・モデルに従えば,技術受容の過程の説明が可能となり,その改善策について的確な指針が準備できることが分かった。 4.サトウキビ栽培については,ほ場の地理的・規模的分散をGISデータベースにより把握するとともに,効率的な管理手法及び収穫機開発の設計時に必要な具備条件を提示した。また,米の調整加工では,施設に持ち込まれた籾を無料で処理する慣行法が観察されたが,これは一定の割合で発生する砕米が本方式の維持の前提となっていることを指摘した。 5.集落の波丘地形と耕作形態による土壌侵食問題について調べ,土地利用の変化と集落の動態変動との関連から,新たな侵食問題への対応が必要となっており,その技術的方策についての検討も行った。
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