2003 Fiscal Year Annual Research Report
ホログラフィック3Dディスプレイによるボリュームデータの立体表示の研究
Project/Area Number |
15300025
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
坂本 雄児 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40225826)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
明上山 温 東京都立保健科学大学, 保険科学部, 助手 (90347279)
木村 浩一 北海道工業大学, 工学部, 助教授 (90177915)
松島 恭治 関西大学, 工学部, 助教授 (70229475)
|
Keywords | 計算機合成ホログラム / 3次元ディスプレイ / 医療画像 / ボリュームデータ / 立体画像 / ホログラム専用プリンタ / 3次元画像処理・圧縮 |
Research Abstract |
本年度は,本研究の初年度にあたり,各研究分担機関において研究の基盤となるシステムの整備と,基礎研究を行った.以下に,研究概要とこれに沿って各研究機関での状況に関して述べる. 【研究概要】本研究は計算機合成ホログラムを用いて,CTやMRIなどから得られたボリュームデータを,立体表示するホログラフィック3Dディスプレイシステムの開発を目的とする. 【各研究機関での状況】 (1)東京都立保健科学大学では,既存のCT装置より得られた医用ボリュームデータの3次元画像処理と3次元データ圧縮技術の研究を担当する.このための基盤となる画像処理用クラスタシステムを整備し,各機関へのデータ通信環境も確立した.また,データ圧縮技術の基礎研究を開始し,従来の標準手法に比較し,高圧縮率なアルゴリズムを見いだしている. (2)北海道大学および北海道工業大学では,ホログラム計算アルゴリズムの開発と立体画像の評価を担当する.これに必要な計算機クラスタを構築し,この上にホログラム用のソフトウェア環境を開発,アルゴリズムの研究を開始した.様々な角度からボリュームデータに適しているアルゴリズムの検討を行い,有効なアルゴリズムを明らかにしつつある. (3)関西大学では,ホログラムデータを表示デバイスに描画するための高解像度描画システムの開発を担当する.すでに,システムの1号機が試作され,稼働を始めている.現在,各パラメータのチューニングを行っている段階である.安価な赤色レーザで,青色レーザによるものと,同等な解像度を得る手法を開発し,今後の実用化に向け重要な進展があった. 【全体としての状況】 予備的な実験ではあるが,東京都立保健科学大学で撮影したCT3次元画像のデータを,北海道大学にデータ通信し,これよりホログラムデータの計算,さらに,このデータを関西大学にデータ通信し,ホログラムデータの描画,立体像の表示に成功した.
|
Research Products
(12 results)
-
[Publications] 山中俊介, 宮内宏之, 松島恭治: "デジタル合成ホログラムプリンタの高精度化-フォーカス制御とその効果-"平成15年電気関係学会関西支部連合大会論文集. G330-G330 (2003)
-
[Publications] 飛世昌昭, 坂本雄児, 青木由直: "円筒形計算機合成ホログラムの高速計算法"2003年 日本光学会年次学術講演会予稿集. 362-363 (2003)
-
[Publications] 金澤圭晃, 坂本雄児, 青木由直: "透明物体における屈折を考慮した計算機合成ホログラム"2003年 日本光学会年次学術講演会予稿集. 364-365 (2003)
-
[Publications] K.Ezura, Y.Sakamoto, Y.Aoki: "Computer-generated holograms considering multiple reflection, trasmission, and shadow on object surfaces"Proceedings of Electronic Imaging 2004. (現在印刷中). (2004)
-
[Publications] 山中俊介, 栗林祐宇真, 山子佳久, 宮内宏之, 松島恭治: "デジタル合成ホログラム描画用プリンタの高解像度化"2004年電子情報通信学会総合大会予稿集. (発表予定). (2004)
-
[Publications] 坂本雄児: "計算機合成ホログラムによる医用画像の立体表示"2004年電子情報通信学会総合大会予稿集. (発表予定). (2004)
-
[Publications] 金澤圭晃, 坂本雄児, 青木由直: "計算機合成ホログラムにおける光の屈折を考慮した透明物体の表現法"第2回 情報科学技術フォーラム 講演論文集. 3. 391-392 (2003)
-
[Publications] 飛世昌昭, 坂本雄児, 青木由直: "計算機合成円筒形状ホログラム"第2回 情報科学技術フォーラム 講演論文集. 3. 393-394 (2003)
-
[Publications] 江面和哉, 坂本雄児, 青木由直: "物体面における反射・透過及び影を考慮した計算機合成ホログラムの生成法"第2回 情報科学技術フォーラム 講演論文集. 3. 389-390 (2003)
-
[Publications] 坂本雄児: "光学的3次元空間情報の2次元記述法"第2回 情報科学技術フォーラム 講演論文集. 3. 287-288 (2003)
-
[Publications] 鶴野敦士, 坂本雄児, 青木由直: "計算機合成ホログラムによる金属表現"電気関係学会北海道支部連合大会 講演論文集. 208-208 (2003)
-
[Publications] 金澤圭晃, 坂本雄児, 青木由直: "透明物体を通過する光の屈折を考慮した計算機合成ホログラム"電気関係学会北海道支部連合大会 講演論文集. 209-209 (2003)