2005 Fiscal Year Annual Research Report
やわらかさ情報の符号化手法(触覚カメラ)に関する研究開発
Project/Area Number |
15300030
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
広田 光一 東京大学, 新領域創成科学研究科, 助教授 (80273332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 通孝 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (40156716)
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Keywords | バーチャルリアリティ / やわらかさ / 弾性モデル / 力覚 / 触覚カメラ |
Research Abstract |
バーチャルリアリティの分野ではコミュニケーションの臨場感を高めるために五感情報についての研究が盛んに行われており,触覚表現のためのアルゴリズムや触覚提示ディスプレイが開発されてきた.本研究は,実物体の触覚を表現するために必要な「やわらかさ」の情報を計測するカメラの実現を目的としている.物体にインパルス力を作用させた直後の「変位」の時間変化を測定することで,動特性を含む「やわらかさ」の情報を取得し,これを圧縮,伝送,再生する. 初年度に構築したやわらかさ計測環境をベースに,動特性を含む「やわらかさ」の情報の計測環境を計算機内に構築した.より一般的なモデルとして「ネコ」と「ウサギ」形状のモデルを用意し,動特性を含む「やわらかさ」の情報の計測を行った. 変形情報の記録再生を通した評価を行うために,やわらかさを計測する記録環境と,やわらかさ情報を提示する再生環境とを接続し,一貫した記録再生の実験環境とした.この環境を利用して,これまでに開発した手法の評価を行った.まずは計算量についての評価を行い,力の計算についてはモデルの複雑さに依存せず,有限要素法等の従来法に比べて大きな利点があることが示された.また変形の計算量はモデルの複雑さに比例する関係にあり,これについても従来法に比べて利点があることが示された.そして,ユーザに提示される力履歴の評価を行い,違和感のない力提示が可能であることを示した. また,やわらかさ計測環境で得られた動特性を含む「やわらかさ」情報の圧縮手法について検討を行い,記録再生の実験環境への組み込みを行った.評価実験により,圧縮率とそれによって得られる現実感との関係について調査し,圧縮の最適化の指針を明らかにした.
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Research Products
(3 results)