2005 Fiscal Year Annual Research Report
大規模な仮想空間システムを構築する放送型サイバースペース関する研究
Project/Area Number |
15300033
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小川 剛史 大阪大学, サイバーメディアセンター, 助手 (60324860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 昌彦 神戸大学, 工学部, 教授 (60273588)
寺田 努 大阪大学, サイバーメディアセンター, 講師 (70324861)
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Keywords | 仮想空間 / 放送型システム / スケジューリング / アバタ / キャッシング |
Research Abstract |
本研究では、データ放送による情報システムを基盤とした仮想空間システムを構築することを目的とし、平成17年度は仮想空間の構造とユーザの密度を考慮した放送データのスケジューリング手法に関する研究を中心に行った。前年度までに検討してきたスケジューリング手法では、更新頻度がそれほど高くない空間のモデルデータを配信することを想定していたが、本年度のスケジューリング手法ではユーザの行動データやユーザ間のコミュニケーションデータなど、リアルタイムに更新されるデータの配信を想定している。仮想空間を複数の部分空間に分割して各部分空間毎にデータを配信する場合を考えると、更新頻度の高いデータを配信する場合には、部分空間内での整合性と部分空間間の整合性を保持する必要がある。そこで空間内に存在するユーザの密度と仮想空間の構造に着目して2つの方式を考案した。具体的には、ユーザ数の多い部分空間は、少ない部分空間と比較して、インタラクションの発生確率が高く、多くの更新データが生じる。そのため、空間全体に対して、ユーザの密度が高い部分空間の放送頻度を多くすることによって、全体としての不整合の発生確率を下げるようにした。また、各部分空間の放送頻度が異なるため、ある部分空間から他の部分空間へ移動した際に、データの不整合を生じる可能性がある。 各部分空間の接続関係に着目するとユーザの往来が頻繁に発生するものもあれば、まったく往来のないものもある。上記の不整合はユーザの往来が頻繁に発生するところで生じるため、ユーザの往来を接続強度と定義し、接続強度の高い部分空間同士をできる限り並べて放送することで不整合を低減した。考案した手法のシミュレーションによる評価を行い、その有効性を検証した。
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Research Products
(23 results)