Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯島 正 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (20245608)
酒井 三四郎 静岡大学, 情報学部, 教授 (70170553)
福田 直樹 静岡大学, 情報学部, 助手 (30345805)
和泉 憲明 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報技術研究部門, 研究員 (50293593)
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Research Abstract |
まず,領域オントロジー構築支援ツールDODDLEの機能を強化するために,オントロジー視覚化モジュール,概念定義支援モジュール,OWL言語変換モジュールという3つのモジュールを新たに開発した.第1モジュールは,概念インスタンス間の関係を記述するRDFと概念クラス自身を記述するRDFSの間で双方向にリフレクティブに編集可能なエディターである.第2モジュールは,係り受け処理と単語の共起性処理を融合した機構であり,単なる共起性処理より効率よく概念が定義できることが確認された.第3モジュールは,構築された概念定義をオントロジー記述言語OWLに変換する機構である.以上の機能を実装したDODDLE-OWLを国際統一売買法の英語テキスト文(約10000単語)から法律オントロジーを構築する実験に利用した結果,先行システムと比較して,法律オントロジーを効率よく構築できることが確認された. 次に,一般的な概念を体系化した汎用オントロジーと領域固有の概念を体系化した領域オントロジーを事前に準備し,ユースケース中の名詞と領域オントロジーとの記号照合,あるいは汎用オントロジーの概念階層を利用した意味照合を実行する事により,概念・データプロパティ・オブジェクトプロパティを分析クラス図のクラス・属性・関連に割り当てる事により,分析クラス図の作成を支援することを考察した.在庫管理と販売管理をケーススタディとして実施した結果,領域内の実体に関するクラス,およびクラス問の関連が作成され,分析クラス図作成の初期コストを低減できた.また,提案手法を通して作成された分析クラス図と専門家が作成した分析クラス図を比較した結果,システム入出力属性やトランザクション明細に関する情報の付加,クラス間の多重度の決定,実体以外に関するクラスの検討などは,依然人手に委ねられるべきであり,分析クラス図作成性において,システムが支援可能な部分と人手で行うべき部分が明確になった.
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