2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15300068
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
森田 昌彦 筑波大学, 機能工学系, 助教授 (00222349)
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Keywords | 分散表現 / 情報統合 / ニューラルネット / 神経回路モデル / 選択的不感化 / 文脈修飾 |
Research Abstract |
本年度は,文脈横断型推論システムの核となる神経回路モデルおよび分散表現の統合原理について研究を行い,以下の成果を得た. 1.我々が開発した「選択的不感化」に基づく文脈表現が,層状ニューラルネットの情報統合に非常に有効であることが確認された.具体的には,2種類の独立な入力パターンの組合せに応じて出力が決まるという課題について検討したところ,従来の多層パーセプトロンには明らかな限界があったのに対し,本モデルはその限界を越えることができ,学習能力・汎化性能ともはるかに高いことがわかった. 2.脳の柔軟な類推能力が,モデルと同様な文脈表現および情報統合原理に基づいていることを示唆する知見を得た.まず,サルを対象とした生理実験で用いられた文脈依存的連想課題を学習・実行するモデルを選択的不感化原理に基づいて構成したところ,サルの下側頭葉で観測された特徴的なニューロン活動が再現されることがわかった.また,これまで説明が付かなかった特殊な生理データが,本原理によって綺麗に説明できることも明らかになった.更に,本原理に基づいて予測された視覚心理現象を検証する実験を行ったところ,その予測を支持する結果が得られている.このことは,本システムの可能性を間接的に示すものであると同時に,本研究を大きく進展させるヒントをもたらすものと考えられる.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 末光 厚夫: "選択的不感化に基づく文脈依存的ニューロン活動のモデル化"情報技術レターズ. 2. 149-152 (2003)
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[Publications] 諸上 茂光: "嗅周皮質の可塑性に基づく受動的連合形成のモデル"日本神経回路学会誌. 10・3. 123-129 (2003)
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[Publications] Morita, M.: "Context-dependent sequential recall by a trajectory attractor network with selective desensitization"Proceedings of the Third International Conference on Neural Networks and Artificial Intelligence. 235-238 (2003)
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[Publications] 村田 和彦: "選択的不感化を用いた二層ニューラルネットとその汎化能力"情報科学技術フォーラム2003. 459-460 (2003)
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[Publications] 古徳 雅史: "複数の属性を持つ視覚作業記憶の情報表現に関する研究"Technical Report on Attention and Cognition. 21(Web出版). (2004)
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[Publications] 森田 昌彦: "多層パーセプトロンの限界とその解消"電子情報通信学会技術報告(NC2003). 103-733. 103-108 (2004)