2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15300074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | 九州芸術工科大学 |
Principal Investigator |
岩宮 眞一郎 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (60112356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 正幸 九州大学, 芸術工学研究院, 助手 (40315156)
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Keywords | 擬音語 / 音声学的パラメータ / 音響的特徴 / 印象 |
Research Abstract |
本研究の目的は、擬音語を用いた新しい音の感性的評価手法を確立することである。そのためには、各種の環境音や合成音の音響的特徴と擬音語表現及び聴取印象の相互関係、擬音語から想起される音の音響的特徴を明らかにする必要がある。 今年度は、さまざまな音響的特徴がどのような擬音語で表現されるのか、また、音の音響的特徴がもたらす主観的印象とこれに対応する擬音語表現を明らかにするための実験を行った。被験者にさまざまな環境音(36個)を刺激として呈示し、これらの音を擬音語で表現する自由記述実験と,これらの音に対する主観的印象を「快い-不快な」「鈍い-鋭い」といった13個の形容詞対尺度を用い、SD(Semantic Differential)法によって測定する実験を行った。 実験で得られた擬音語回答は調音位置、調音様式、母音といった音声学的パラメータで符号化し,被験者全員の回答から、各刺激に対する各音声学的パラメータの度数を求めた。各パラメータの度数の類似性に基づいたクラスタ分析により刺激を分類した結果、5つのクラスタに分類され、時間構造や周波数構造の類似した刺激が同じクラスタに分類された。例えば、母音の中で第2フォルマント周波数が最も高い/i/の度数が多いクラスタでは、高周波数帯域に主要な成分を持つ音が多く見られた。印象評価実験の結果には因子分析が適用され、情緒因子・協和・金属性因子、迫力因子と解釈できる3因子解が得られた。因子得点と擬音語中の音声学的パラメータの相関分析より、高周波数帯域に主要な成分を持ち、金属的な印象が強い音には母音/i/が多用される、などの幾つかの対応が見られた。また、明らかになった音の音響的特徴、主観的印象,擬音語の特徴の3者の関連を検証するため、合成音を用いた同様の検証実験を行った結果、環境音を用いた実験で得られた対応関係が確認された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Masayuki Takada, Kazuhiko Tanaka, Shin-ichiro Iwamiya: "Relationship between auditory impression and onomatopoeic features of environmental sounds"Proceedings of 32nd International Congress and Exposition on Noise Control Engineering (INER NOISE 2003). 1572-1579 (2003)
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[Publications] 高田正幸, 田中一彦, 岩宮眞一郎: "環境音に対する印象と擬音語表現の関係"日本騒音制御工学会平成15年秋季研究発表会講演論文集. 49-52 (2003)
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[Publications] 山内勝也, 岩宮眞一郎: "周波数変調音を用いたサイン音の機能イメージと擬音語表現"日本音響学会九州支部第5回学生のための研究発表会講演論文集. 5-8 (2003)
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[Publications] 藤沢望, 岩宮眞一郎, 高田正幸: "擬音語からイメージされる音"日本音響学会九州支部第5回学生のための研究発表会講演論文集. 9-12 (2003)
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[Publications] 山内勝也, 岩宮眞一郎: "周波数変調音を用いたサイン音の機能イメージと擬音語表現"日本音響学会音声・聴覚研究会. (2004年3月発表予定). (2004)
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[Publications] 藤沢望, 若宮眞一郎, 高田正幸: "擬音語からイメージされる音に関する研究"日本音響学会音声・聴覚研究会. (2004年3月発表予定). (2004)