2005 Fiscal Year Annual Research Report
三次元立体像からみた核内封入体と細胞変性の関係と関連分子
Project/Area Number |
15300118
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
内原 俊記 (財)東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (10223570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 綾子 財団法人東京都医学研究機構, 研究員 (90301796)
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Keywords | 銀染色 / タウオパチー / シヌクレイノパチー / SCA1 / 核内封入体 |
Research Abstract |
病的に沈着するタウ蛋白はその微小管結合部位の繰り返し数により3-repeat(3R),4-repeat(4R)タウに分けられる。Campbell銀染色法(Cam)では3Rからなるピック嗜銀球が(Acta Neuropathol 2005:109:483-489,Handbook of Clinical Neurol印刷中)、Gallyas銀染色法(Gal)では4Rタウからなる大脳皮質基底核変性症(CBD:corticobasal degeneration),進行性核上性麻痺(PSP:progressive supranuclear Palsy)の病変が嗜銀性を呈する(Acta Neuropathol 2005:109:299-305,同2005:110:158-164,J Neurol Sci印刷中)。3R+4Rを含むアルツハイマー型神経原線維変化(AD-NFTs)は両者の銀染色法で嗜銀性を呈することを明らかにした。以上よりCamは3R,Galは4Rタウとの対応が推定される。シヌクレインが沈着する構造でもLewy小体はGal陰性、Cam陽性だが、glial cytoplasmic inclusions(GCIs)では両者とも陽性で疾患により嗜銀性は異なる(Acta Neuropathol 2005:110:255-260)。これらの銀染色は病態を反映した組織診断法として有用であるが、今後その分子基盤を解明して疾患特異的診断、治療法の開発に役立てる。SCA1では核内封入体を有するが、その分布と変性の程度は必ずしも典型的でない場合があることを報告した。(J Neurol 2006:253:396-8)
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Research Products
(9 results)