2005 Fiscal Year Annual Research Report
サルヘルペスBウイルス検査システム確立とウイルスの病原性に関わる進化生態学的研究
| Project/Area Number |
15300143
|
|---|
| Research Institution | Nagasaki University |
|---|
Principal Investigator |
佐藤 浩 長崎大学, 先導生命科学研究支援センター, 教授 (50072947)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大沢 一貴 長崎大学, 先導生命科学研究支援センター, 助教授 (90244756)
山本 博 富山大学, 生命科学先端研究センター, 助教授 (00108797)
伊藤 豊志雄 長崎大学, 実験動物中央研究所・動物医学研究室, 室長 (20106644)
鳥居 隆三 滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 教授 (50106647)
速水 正憲 京都大学, ウイルス研究所・感染症モデル研究センター, 教授 (40072946)
|
|---|
| Keywords | サルヘルペスBウイルス / ヒヒヘルペス2型ウイルス / マカク / ELISA / Bウイルス / 国際情報交換 / 米国:中国:台湾 |
|---|
| Research Abstract |
1.検査システムの確立
各動物実験施設におけるin house(自家)検疫の一環として、各施設における自家検査用の簡便なBウイルス抗体検出用キットの開発が求められているが、国内ではBウイルスの大量培養(安全度分類がクラス4になる)による抗原作製は不可能であることから、Bウイルスに近縁のヒヒヘルペスウイルス(HVP2)抗原を使用した抗体検出系の技術開発と樹立を着眼した。
今年度も昨年度に引き続きHVP2抗原を用いたBウイルス抗体検出用ELISAキットを試作し、希望する国内(国立大学法人ならびに企業等)および海外研究機関(米国ウイスコンシン霊長類センター)に頒布すると共に、キットの安定性の調査および操作性の向上を図るため、頒布先の機関よりキットを用いた検査結果と検査血清の送付を依頼した。昨年に続き海外へのキット送付と信頼性の検討も行ったところ、米国内での検査機関によるBウイルス抗体検査結果と本キット使用による結果とが良く一致した成績が得られた。
なお、これまでの検討結果から、われわれが使用している乾燥抗原プレートキットは低温(4℃)で保存する限り、少なくとも200日間は安定であって、高い信頼性を保有する検査キットであることが証明されている。
2.Bウイルスの進化生態学的研究
一昨年の研究結果から、台湾における保護動物であるタイワンザルでも約40%の抗体保有率が認められ、台湾の自然生息タイワンザルにおいてもBウイルスが広く感染していることが推測されている。タイワンザル感染Bウイルスの進化生態学的研究における興味ある成績が得られていることから、Bウイルスのゲノム解析を外国生息のマカカ属サルやわが国生息固有のニホンザルでも継続的に行うべく準備を行っている。
|
Research Products
(4 results)
