2004 Fiscal Year Annual Research Report
自律神経活動性情報のフィード・バックを用いる睡眠環境調節システムの開発
Project/Area Number |
15300201
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
そうけ島 茂 国立保健医療科学院, 公衆衛生政策部・行政政策室長 (40262513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 千代次 国立保健医療科学院, 生活環境部, 生活環境部長 (80083731)
山岡 和枝 国立保健医療科学院, 技術評価部, 開発技術評価室長 (50091038)
小林 正子 国立保健医療科学院, 生涯保健部, 行動科学室長 (50262069)
麻野井 英次 富山医科薬科大学, 医学部・第2内科学, 助教授 (00150128)
梅野 克身 富山医科薬科大学, 医学部・第1生理学, 助手 (90086596)
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Keywords | 睡眠 / 温熱環境 / 自律神経 / 心拍変動 / 脳波 / 動脈血酸素飽和度 / 認知 / QOL |
Research Abstract |
本研究の目的は脳波ならびに心拍変動の解析から得られる自律神経活動性指標をフィード・バックして睡眠環境を調節するシステムによって、睡眠深度ならびに主観的睡眠の質(睡眠感や過度の眠気)を改善することが可能であることを明らかにすることにある。本年度は、昨年に引き続き,睡眠時の温熱環境への介入によって生じる生理学的指標の変動を計測するとともに,新たに,起床後の睡眠感や認知タスクの反応を検討し,さらに,心拍変動と脳波とのクロス・スペクトルが睡眠の質の制御に利用できる可能性等を検討し,学会において発表した。 睡眠時の環境温度を変化させることによって、脳波上の睡眠段階が変化することが高い再現性を有することが示された。相対湿度を50%に保ちながら、睡眠中の環境温度を27℃に固定した場合に比べて、入眠後1時間かけて27℃から22℃に降下させ、その後22℃で3時間固定した場合、睡眠深度が3度以上の睡眠(Rechtschaffen(1968))の時間割合が有意に増加することから、環境温度の制御によって睡眠の質を改善しうることがたしかめられた。現在,このような脳波上の睡眠の質の変化と起床後の睡眠感や認知タスクの反応との関連性も分析している。 睡眠中の環境温度を低下させると、心拍数は変化しないが、心拍変動の低周波数帯域(LF)のスペクトル密度の積分値が小さくなりその差が室温の低下幅に関連すること,超低周波数帯域(UF)では睡眠経過時間によって環境温度の低下の効果が変化することにも再現性があった。現在,心拍変動の諸指標と脳波(デルタ波)とのクロス・スペクトルを求め位相差を求め,それを温熱環境による睡眠の質の制御に用いるシステムを開発している。
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