2004 Fiscal Year Annual Research Report
水泳の推進力におけるダイナミックリフトの役割とその活用
Project/Area Number |
15300216
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松内 一雄 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (70111367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 武男 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80091817)
榊原 潤 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (10292533)
長谷川 裕晃 秋田大学, 工学資源学部, 講師 (90344770)
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Keywords | 水泳 / 流れの可視化 / PIV / ダイナミックリフト / 推進力 / 非定常流れ / 渦 |
Research Abstract |
非定常運動に伴う力に関する本研究は大きく二つに分けられる。一つは、実際のプールでの泳者を用いた、流れ場の直接測定・解析であり、他の一つは、風洞を用いた模型実験である。 プールで泳いでいる選手の手の周りの2次元非定常流れを可視化する技術をほぼ完成させた。その結果、作られた渦が下流方向への運動量を誘起していることが分かった。渦の周期的発生に伴い、運動量も周期的に発生していることを突き止め、この渦の発生が推進力の源になっていることを証明した。さらに、3次元流れ場を知るための手段として、Stereo PIVと呼ばれる方法を我々の計測システムに導入した。さらに詳しい非定常流れ場の情報がこのPIV結果から得られる。 定量的評価により適した熱線風速計を用いた風洞実験も行った。手を模した円盤のピッチング運動に伴う渦の3次元構造と円盤に働く力を揚力と抗力に分解して求めた。その結果非定常運動に伴う揚力の増加、失速の遅れ等が確認された。より効果的に力を発生するためにはどのような手の運動が適しているかの問題に有効な指針となりうる結果である。あわせて、次年度の実験を目指し、ヒービング運動を行えるように装置の改良も実施した。 上記の実験から渦運動が力の発生に密接に関係していることが分かり、この関係を理論的に追及するために2次元ではあるが、非定常運動する渦の場と発生する力を結びつける関係式の導出を行った。この結果は実験結果を物理的に解釈するために有用な情報を提供する。
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Research Products
(6 results)