2005 Fiscal Year Annual Research Report
トレーニング休息の設定の仕方がトレーニング効果に及ぼす影響:超回復の観点から
Project/Area Number |
15300217
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
尾縣 貢 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (90177121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高松 薫 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90015727)
征矢 英昭 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (50221346)
西保 岳 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 助教授 (90237751)
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Keywords | 超回復 / トレーニング負荷 / 休息 / コンディション / 生体反応 |
Research Abstract |
本研究では,陸上競技十種競技者7名を対象に,競技会を含む前後16日間の身体的および生理・生化学コンディションを評価した.主観・客観的指標それぞれの変化パターンや比較したときの一致・ズレなどを分析することにより,新たな指標からコンディションを評価すること,および十種競技が生体に及ぼす影響と混成競技者の競技会前後のコンディショニング特性を把握することにより超回復現象について検討することを目的とした.単一事例研究法(シングルケーススタディ法)を用いて検討した. ●ピーキング期,競技会翌日および回復期における特徴 ピーキング期前半に関しては,過半数の被験者において主観・客観的指標間の変化のパターンにズレまたは相違が生じ,ピーキング期後半に関しては,主観的・客観的指標の変化のパターンが一致する傾向にあることが示された.競技会翌日に関しては多くの項目において,主観・客観的指標の変化のパターンが一致することが全ての被験者において示された. 回復期に関しては,主観的指標(全身疲労度,DOMS)に対して客観的指標である起床時心拍数や,筋や結合組織(CK, LDH, GOT)は早期の回復を示した.一方で,客観的指標である血球成分(RBC, Ht, Hb)は主観的指標と同様もしくは回復の遅れを示す傾向がみられたことから,血球成分の回復が十種競技者における新たな指標となる可能性のあることが示唆された. 以上の結果から,ピーキング期から競技会直後のコンディションは,多くの場合より簡便な主観的指標によってある程度正確に把握できることが明らかとなった.一方,回復期では,主観・客観的指標のズレや血球成分の回復の遅れなどが示された.また,コンディション指標の変化(超回復現象)には個人差が大きいことが明らかとなった.
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Research Products
(1 results)