2005 Fiscal Year Annual Research Report
夫妻の生活時間の比較から見たタイ、インドネシア、日本のライフスタイルの性差
Project/Area Number |
15300241
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
大竹 美登利 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40073564)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 節子 愛知教育大学, 教育学部, 助手 (50396264)
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Keywords | タイ / インドネシア / 日本 / 生活時間 / 性差 |
Research Abstract |
インドネシアでは、インドネシア中央統計局の協力をえて、2004年9〜11月に調査を実施した。調査はアフターコード方式の日記形式とし、「ペイド/アンペイド」「誰と」等を記述させるものとした。調査対象者は、ジャカルタの5地区から200世帯ずつ抽出した10歳以上の世帯員全員である。調査の配布と回収は、各地区40人の調査員が担当した。回収された4,151人のうち集計に使用したのは、平日2,408人、土曜3,253人、日曜2,343人である。 まず第1に、インドネシアのデータの主な行動分類について、性別、年齢階層別、既婚未婚別クロス集計を行い分析した結果、ペイド・ワークの時間は男性の方が長く、アンペイド・ワークである家事・育児の時間は女性の方が長く、インドネシアにおいても性別役割分業は明確であった。ただし、コミュニティの仕事に性差は少なかった。社会的文化的活動は、ペイドワーク時間が短くなる日曜日に男性の方が1時間以上長い結果となった。これらの結果については、2006年5月東京で開催される日本家政学会で発表予定である。 タイでは、サワポーン(カサタート大学教授)を代表とするタイ生活時間調査チームを結成し、このチームと協力して、バンコック市内に住む住民の調査を実施した。調査は2005年12月〜3月に実施され、現在、集計中である。 日本では2006年に東京郊外の住宅地の住民を対象に調査計画している。 なお、タイ、インドネシアの調査を集計するにあたって、2000年に行った日本の調査と比較しながら、各国の文化に適した行動分類の視点から分析した結果、インフォーマルワークやアンペイドワークにその特徴があることが明らかとなった。この点については、2006年8月にデンマークで開催される国際生活時間学会で発表予定である。
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Research Products
(3 results)