2003 Fiscal Year Annual Research Report
教員養成課程の体験的実習に関するルーブリック作成のための実践的研究
Project/Area Number |
15300279
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
梅澤 実 鳴門教育大学, 学校教育実践センター, 教授 (60314887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濁川 明男 上越教育大学, 学校教育総合研究センター, 教授 (10293268)
浦野 弘 秋田大学, 教育学部・附属教育実践総合センター, 教授 (50185089)
土井 進 信州大学, 教育学部, 教授 (30242663)
中山 玄三 熊本大学, 教育学部・附属教育実践総合センター, 助教授 (40211437)
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Keywords | 教師教育 / 体験的実習 / ルーブリック / 子ども理解度 / 状況認識 / 子どもを見る眼の発達 |
Research Abstract |
本研究は以下の4つを主たる目的としている。(1)体験的実習の実践成果を収集,分析し,実践的指導力の枠組みを明らかにする。(2)研究分担者の各大学で実施している体験的実習において,ポートフォリオ評価法により実習生(大学生)に培われている力を分析する。(3)上記(1)(2)をもとに,体験的実習における評価のためのルーブリックを開発する。(4)開発したルーブリックをインターネットを通して全国の教員養成系大学に配信し,各大学の体験的実習に使用し,その妥当性の検証と,修正を行い,より精度の高いものとする。 今年度は,本研究の1年目として,(1)及び(2)に取り組んだ。さらに,次年度以降の(3)及び(4)のために,国立大学教育実践研究関連センター協議会,教育実践・教師教育部会(於:岩手大学2003.11及び東京学芸大学2004.2)において,各大学の教育実習の現状と問題点及び評価等につき議論するとともに,本研究主旨を説明し,上記(3)及び(4)についての協力を依頼した。(1)については,研究分担者である中山玄三(熊本大学)らによって,フレンドシップ事業における学生の取り組みを分析し,「学びのステージ」「子どもを見る眼の発達レベル」「子どもの理解度」についての評価基準が仮定された。これを,教育実習中の実習生の授業に適応し,その精緻化を次の方法によって試みた。実習生の授業をビデオ録画し,それぞれの授業の重要な展開場面を抽出し,その場面における実習生の意思決定要因をインタビューによって探る方法である。その結果,授業における実践的力量形成には,実習生(教師)の授業過程での状況認識に着目することの重要性と,状況認識の評価基準作成の観点として,「子どもを見る眼の発達レベル」「子どもの理解度」という観点が有効であるとの知見を得た。また,大学での講義と教育実践との関連を図るために自己回帰的方法を開発した(鳴門教育大学学校教育実践センター紀要18巻,2003)。
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Research Products
(1 results)