2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15300302
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
海津 正倫 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50127883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 潔 南山大学, 総合政策学部, 助教授 (50329752)
久保 純子 早稲田大学, 教育学部, 助教授 (90275967)
中村 俊夫 名古屋大学, 年代測定総合研究センター, 教授 (10135387)
川瀬 久美子 愛媛大学, 教育学部, 講師 (40325353)
奥貫 圭一 名古屋大学, 環境学研究科, 助教授 (90272369)
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Keywords | 沖積低地 / 微地形 / 水害 / マングローブ / 堆積物 / 完新世 / メコンデルタ / カンボジア平原 |
Research Abstract |
日本における各種タイプの沖積低地および海外対象地域であるメコンデルタにおける地形・堆積物および地形をとりまく環境についての文献レビューをすすめ,沖積低地の堆積物や微地形に関する基礎的なデータを収集した.また,それらの形成および地域的特色に関する基本的な情報を把握するとともに,対象地域の地形・堆積物の特性にかかわる予察的調査を行った. メコンデルタに関して海津は,現地研究者のNguyen氏,Ta氏とともに現地調査をおこない,微地形の特徴を把握するとともに,洪水に関する基礎的な調査をおこなった.また,久保はカンボジア平原(プノンペン周辺)について空中写真の判読により微地形分布図を作成し、表層地質の調査をおこなうとともに、雨季(洪水時)と乾季の衛星画像の解析と微地形・表層地質との関係について検討した。 一方,川瀬は,三重県雲出川下流低地について成果をまとめ,3,600〜2,600年前頃以前には相対的に波浪営力が強い環境の下,浜堤列が形成されたが,2,000年前頃以降は河川の供給土砂量が増大し,円弧状の三角州が発達したことを明らかにした.さらに,藤本は,西表島仲間川下流沖積平野におけるマングローブ林および淡水湿地林の立地変動と相対的海水準変動を明らかにするため、マングローブ林背後に分布するサキシマスオウ群落内の6地点でボーリング調査を行った。その結果、淡水湿地堆積物直下にはマングローブ堆積物は見出せず、干潟環境から直接淡水湿地環境へ変化した可能性を指摘した。 中村は,海岸地形や沖積平野の微地形の発達に関連する試料について,加速器質量分析(AMS)による高精度の14C年代値を提供するための基礎的研究を行うと共に,沖積平野の堆積物試料の年代測定を実施した.奥貫は,新しい空間分析のためのソフトウェア開発を進めた. なお,海津はタイ南部のハジャイ平野においても微地形調査を進め,微地形と水害に関する予察的調査をおこなっている.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 小野映介, 海津正倫, 鬼頭剛: "遺跡分布からみた完新世後期の濃尾平野における土砂堆積域の変遷"第四紀研究. 43・3(発表予定). (2004)
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[Publications] 海津正倫: "メコンデルタにおける2000年水害と地形環境"名古屋大学文学部研究論集. 史学50. 57-69 (2004)
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[Publications] 川瀬久美子: "三重県雲出川下流域における海岸低地の形成と堆積環境の変遷"地理学評論. 76. 211-230 (2003)
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[Publications] 中村俊夫: "加速器質量分析(AMS)による環境中およびトレーサ放射性同位体の高感度測定"Radioisotopes. 52・3. 145-171 (2003)
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[Publications] 木村政昭, 安里嗣淳, 中村俊夫, 杉山真人: "沖縄県与那国島トゥグル浜遺跡の年代測定"琉球大学理学部紀要. 76. 169-185 (2003)
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[Publications] 森田匡俊, 奥貫圭一: "ネットワーク上の点パターン分析におけるエッジエフェクトに関する研究"地理情報システム学会講演論文集. 12. 93-96 (2003)
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[Publications] 海津正倫, 中村俊夫: "環境考古学マニュアル(分担執筆)"同成社. 401 (2003)