2005 Fiscal Year Annual Research Report
北太平洋亜寒帯循環の物質輸送の経年変動と長期時系列沈降粒子フラックス変動との対応
Project/Area Number |
15310001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
簗田 満 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 助教授 (00166555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 孝三 九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (30244875)
大西 広二 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 助手 (80241371)
朝日 博史 高知大学, 海洋コア総合センター, 研究員
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Keywords | セジメント・トラップ / 経年変動 / 沈降粒子フラックス / アラスカンストリーム / 北太平洋 / ベーリング海 / 炭酸カルシウム / 生物起源オパール |
Research Abstract |
北太平洋亜寒帯海域およびベーリング海における基礎生産過程を研究する手法としてセジメント・トラップ実験を導入し,長期間にわたるこの研究の継続を通じて基礎生産過程の経年変動を引き起こす環境要因,特にアラスカンストリームなどの海洋物理的要因を解明し,近未来の海洋環境の変遷を予想することを本研究の最終目的とし,研究代表者および研究分担者の4名は,平成16年に北大水産学部所属練習船おしょろ丸の練習航海(6〜7月)に乗船し,以下の調査・研究を行った。 1.セジメント・トラップの回収と設置 定点の北部北太平洋(49°N,174°W)およびベーリング海(53.5°N,178°W)において時系列式セジメント・トラップを回収し,再度設置した。なお,ベーリング海におけるトラップの設置は,悪天候のため断念した。得られた沈降粒子中の炭素/窒素,炭酸カルシウム,生物起源オパールおよびアミノ酸組成を定量し,全沈降粒子フラックスおよび化学成分組成を求めた。また,得られた沈降粒子は,顕微鏡による動・植物プランクトン種組成の解析のために用いられた。 2.アラスカンストリームおよび亜寒帯海流の流量モニター アリューシャン列島を囲むコの字型の閉鎖観測線を設け,CTDおよびXCTDを用いてアラスカンストリームおよび亜寒帯海流の流量および熱・塩分輸送量を解析した。 その結果,2004年7月〜2005年7月において認められた全沈降粒子フラックスの季節変動は,例年と異なり,夏期から秋期に高く,炭酸カルシウムのフラックスに起因した。この年変動に関する不規則性は,表層水温や表面水温偏差の変動と密接に関係すると考えられた。
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