2003 Fiscal Year Annual Research Report
南極・昭和基地への対流圏物質輸送:中・低緯度の影響評価
Project/Area Number |
15310012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松永 捷司 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (60022729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩原 匡貴 国立極地研究所, 南極圏環境モニタリング研究センター, 助教授 (60291887)
田阪 茂樹 岐阜大学, 綜合情報メディアセンター, 教授 (60155059)
岩坂 泰信 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (20022709)
森本 真司 国立極地研究所, 北極圏環境研究センター, 助手 (30270424)
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Keywords | 南極 / 大気化学 / 大気エアロゾル / 粒径分布 / ラドン / 長距離輸送 / 海洋大気 / 昭和基地 |
Research Abstract |
本年度の前半は、第45次日本南極地域観測隊に現地観測の機器を託すため、観測装置やエアロゾル採取用品の開発と準備を行った。陸起源大気のトレーサーとして有用なラドン濃度を測るために、高感度ラドン計を開発し、南極用に準備した(田阪)。種々検討して設計し、組み立てて試験運転した結果、南極のようにRnが極低濃度の環境でも十分な感度を有することが確認された。また、2系統・全6チャンネルのバルブ操作が可能な粒径別の自動サンプリングシステムも開発した(松永・岩坂)。この装置は汎用のDOS/Vパソコンでサンプラーを制御するもので、既に開発済みのカスケードインパクターセットと組み合わせることにより、週に1度のメンテナンスで粒径別エアロゾルの連続サンプリングが可能になった。45次観測隊から、昭和基地の各種設備からの汚染の影響が少ない基地の風上に観測小屋を設置するが、常時メンテナンスができるわけではないために、このような自動連続サンプラーが必要不可欠である。さらに、吸収率計やCO計の保守物品の点検と準備などを行った(塩原・森本)。 南極観測船「しらせ」では、フリーマントルを出航した12月3日から洋上大気の観測を開始し(研究協力者:長田和雄)、昭和基地に接岸するまでの期間に観測した。また、昭和基地では、2月以後順次、粒径分布や粒径別自動サンプリング、吸収率計、CO濃度計のメンテナンス、Rn観測を開始する予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] K.OSADA, M.Kido, H.Iida, K.Matsunaga, 他3名: "Seasonal variation of free tropospheric aerosol particles at Mt. Tateyama, central Japan"Journal of Geophysical Research. 108巻D23号. Doi:10.1029/2003 JD003544 (2003)