2004 Fiscal Year Annual Research Report
分子レベルAMS^<14>C測定による大気エアロゾル中PAHsの起源推定と環境動
Project/Area Number |
15310015
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
熊田 英峰 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (60318194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 昌男 海洋研究開発機構, むつ研究所, 研究員 (50344289)
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Keywords | atmospheric PAHs / source apportionment / combustion sources / compound specific isotopic analysis / radio carbon / accelerator mass spectrometry / urban air / remote air |
Research Abstract |
平成16年度の研究実績詳細は以下の通り。 【エアロゾル試料採取】都市近郊として東京農工大学FM多摩丘陵および遠隔地域として岐阜大学流域圏科学研究センター高山試験地でエアロゾル試料を採取した。本研究開始以降2004年12月末までに,東京近郊で分級試料41,PM10試料38,山岳地域でPM10試料26をそれぞれ採取した。これら全てについて,ASEによる溶媒抽出を完了した。 【エアロゾル試料分析】前年度に引き続きPCGCによる化合物分取に必要な試料前処理方法を検討した。最終的に確定した前処理方法は:(1)ASEによるMeOH/toluene抽出,(2)KOH/MeOHによるアルカリ鹸化,(3)液液抽出による酸性化合物除去,(4)SiO_2カラム分画,(5)DMFによる芳香族成分抽出である。 現時点で東京近郊では2004年6月まで、山岳地域では2004年8月までに採取した試料について精製/PAHs分析を完了している。異性体同士をコンポジットすることで東京近郊では夏、冬の2試料、山岳大気では全期間を通じて1試料、AMS分析を実施できる試料量を確保できた。 H15年9月以降,グラファイト化のための真空ラインの回収率が低下しており現時点で未解決である。回収率低下の影響は、20μgC未満の極微量試料において顕著であったため,1試料あたりの化合物量を当初の予定よりも増やす必要が出てきた。このような事情から,エアロゾル試料についてPCGC以降の試料精製を今年度は行うことができなかった。 【山岳湖沼堆積物】H15年度に海外研究協力者Gustafssonと共同し,山岳湖沼表層堆積物中のPAHsを抽出,精製したものをPCGCで分取し,AMS測定に供した。しかしAMS測定実施機関であるアメリカウッズホール海洋研究所においてPAHsのグラファイト化処理の際に試料が^<14>C汚染され、測定を実施できなかった。
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