2003 Fiscal Year Annual Research Report
内分泌攪乱物質認識機能性ハイブリッド分子インプリントフィルターとその応用開発
Project/Area Number |
15310034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
小林 高臣 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (90225516)
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Keywords | 内分泌攪乱物質 / 物質認識機 / 分子インプリント / フイルタ / 鋳型 / 多孔性 / 環境浄化 / 膜 |
Research Abstract |
本研究は、平成15〜17年度の間に、内分泌攪乱物質を選択的に吸着し、環境系より分離する分子インプリント膜ならびにフイルターを開発し、その応用研究に関する研究である。本研究の目的は分子インプリント法を利用した内分泌攪乱物質やダイオキシンやジベンゾフラン骨格を有する環境汚染物質に対して選択的な認識機能を持ち、かつ、これを高効率に捕捉できる高分子分離膜ならびにフィルターを開発する事にある。さらにこれにより捕捉した汚染化合物を検出できるような分析的手法を確立し、このようなインプリント材料の環境浄化プロセスへの適応をにらんだ研究を行い、この分野の科学技術の技術的促進に貢献することにある。本研究の特色は分子インプリント機能とフイルター機能を融合させた素材を用いていることで、いわゆる内分泌攪乱物質等の環境汚染物質にだけテーラーメイドした素材を創製しうる事ができる。このために、さらに付加的な価値としては膜やフイルターまたはフイルムといった形状に加工できるためによりその応用の範囲が広いことは本法の利点である。これは我々が独自に開発した相転換インプリント法がこのような特性を有する膜素材である高分子を分子設計に適しており、これよって更なる従来の高分子素材に新たな機能を付与することができるためであり、特に、種々のフタル酸エステルやビスフェノールA等の内分泌攪乱物質に適応可能な分子インプリント機能を付与することで、よりインテリジェントな特性を持つ環境汚染物質認識材料の創製が可能となる。本年度は、水系においてフタル酸エチルやビスフェノールAに対し高い捕捉容量(10^<-6>mol/gポリマー材料)を持つ多孔性膜を開発できた。さらにこの機能を高度化し様々な内分泌攪乱物質への適応を拡張すると同時に、その適応範囲を水系、溶液系から気相系へと広げた系で評価を行っている。またフタル酸エチルを選択的に蛍光検出できるポリスルホン多孔性フイルターの開発にも成功しており、これらの気相系における吸着剤としての用途の他に、分子フイルタープローブとしての応用も次年度以降検討する課題である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] H.Y.Wang, T.Kobayashi et al.: "Molecular Imprinted Copolymer Membranes for Uracil Recognition and Permselective Binding"J.Chromatography B. (印刷中). (2004)
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[Publications] T.Kobayashi et al.: "Molecularly Imprinted Nylon Membranes Having Amino Acid Selective Binding Properties Effect"Transaction of the Material Research Society of Japan. 11(印刷中). (2004)
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[Publications] T.Kobayashi, T.Onodera: "Molecularly Imprinted Membranes Having Amphiphilic Functional Moieties by Phase Inversion"Advances in Technology of Materials & Materials Processing Journal. (印刷中). (2004)
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[Publications] Shao Ling Xial, Takashi Onodera, Takaomi Kobayashi: "Phase Inversion Molecularly Imprinting as Novel Nano-size Design of Functional Polymer Materials"The 2nd international Symposium on the 21 Century COE Program Nagaoka University of Technology Creation of Hybridized materials with Super-Functions and Formation of International Research & Education Center. 4. 22 (2004)
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[Publications] Shao Ling Xia, Hong Ying Wang, Takaomi Kobayashi: "Moleculaely Imprinted Materials-2003"Phase Inversion Molecularly Imprinting of Uracil Targeted Membranes Made of Polyacrylo nitrile Copolymers Having Methacrylic Acid and Acrylic Acid Segments for Recognition and Permselectiv Binding. 6 (2004)