2004 Fiscal Year Annual Research Report
高温状態制御によるカーボン系ナノ物質の探索と成長ダイナミックス
Project/Area Number |
15310072
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
小海 文夫 三重大学, 工学部, 教授 (40345997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小塩 明 三重大学, 工学部, 助手 (70362358)
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Keywords | レーザー蒸発法 / ナノ粒子 / ナノカーボン / 多面体 / 触媒金属 / グラファイト |
Research Abstract |
多環状芳香族化合物やグラファイトなどの炭素系物質,さらにはニッケル,コバルト,鉄などの金属を混合した試料に連続発振レーザーを照射し,ガス化蒸発させ,アルゴンや窒素ガス等の雰囲気中(1から9気圧の圧力)での凝集成長を研究した。2000℃以上の温度が必要な熱エネルギーによるグラファイト化作用と低温で起こる触媒金属によるグラファイト化作用によりグラファイト性ナノ構造粒子,多面体構造ナノ粒子など(一部は金属ナノ粒子を含有)の成長について研究した。多環状芳香族化合物を原料にした場合,ニッケルやコバルト金属を内包した多面体粒子および内包していないグラファイト化粒子を形成できる。レーザーのパワー密度や金属量に大きく依存して,レーザーパワー密度が高い場合など,内包していないリボン状グラファイトを選択的に形成できることがわかった。グラファトを原料にした場合,カーボンナノホーン粒子の中心部にグラファイト層に内包されたニッケルや鉄ナノ粒子を含有する粒子を形成できた。この場合のニッケルや鉄ナノ粒子はサイズの小さなもの(50nm以下)に限定されることもわかり,円錐構造ナノホーンの凝集過程に関する興味深い知見を得ることができた。黒体放射光スペクトル測定による成長温度の解析から研究を進めている。さらに,導伝性,熱伝導性,光触媒機能などの付与や高性能化のために,カーボンナノチューブと金属複合体の形成(表面修飾)をレーザーアブレーション法により試みた。銅やチタンなどのナノ粒子と不活性なカーボンナノチューブ表面との相互作用,超音波処理することにより活性にしたカーボンナノチューブ表面との相互作用を比較検討した。金属ナノ微粒子の堆積形態やサイズなどを制御した表面修飾について,さらなる解析を進めている。
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Research Products
(7 results)