2005 Fiscal Year Annual Research Report
高効率分子デバイスを目指した分子積層膜構築のためのコンビナトリアル表面ナノ化学
Project/Area Number |
15310076
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
芳賀 正明 中央大学, 理工学部, 教授 (70115723)
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Keywords | 表面ナノ錯体 / ナノ積層構造 / 自己組織化膜 / ルテニウム錯体 / 分子スイッチ |
Research Abstract |
本研究は、種々の機能性分子ユニットを合成し,表面での錯形成を利用した各ユニットの逐次積層化により電位傾斜や外部刺激応答性をもつ表面ナノ積層構造をコンビナトリアル化学の手法で作製し,高効率なエネルギーおよび情報変換デバイスの創製を目指した。17年度は、層間にレドックス電位傾斜を持たせた表面ナノ積層構造の構築と整流素子への応用について検討した。固液界面への金属錯体モジュールの自己組織化膜形成にホスホン酸基をアンカーとしてもつ四脚型配位子を用いることで表面からの分子の配向を制御した。それに続く逐次的な錯形成によるナノ分子積層膜の構築についても検討した。ポテンシャル傾斜を導入し電気化学的手法によりその整流作用について調べた。まずレドックス活性ならびに光応答性機能をもつ金属イオン(RuおよびOs)とホスホン酸基をもつ配位子との組み合わせから,ビス(ターピリジル)ベンゼンをもつ単核錯体を新規に合成し、これらの錯体の上でFe-tpyを錯形成により二核化して酸化するとFe(III)の状態で電荷トラップが可能である。表面からITO電極||Ru-Fe(二核)あるいはITO電極||Ru-Fe(二核)||Ru-Fe(二核)と二層積層した場合とで分光電気化学測定を行った場合、Ru(III)-Fe(III)が生成することがわかった。また、光電流が電位勾配により生じ電子移動の方向が制御できることを明らかにした。これより分子スイッチの基本的な動作を示すことを明らかにした。
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Research Products
(6 results)