2005 Fiscal Year Annual Research Report
磁気共鳴走査力顕微鏡技術による交換相互作用の原子分解能検出
Project/Area Number |
15310080
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
武笠 幸一 北海道大学, 創成科学共同研究機構, 学術研究員(特任教授) (00001280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末岡 和久 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60250479)
石井 睦 北海道大学, 創成科学共同研究機構, 学術研究員(特任助教授) (20232225)
有田 正志 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (20222755)
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Keywords | 非接触原子間力顕微鏡 / 原子間力顕微鏡 / プローブ顕微 / 交換相互作用 / 強磁性共鳴 / スピン計測 |
Research Abstract |
本研究で開発を進めてきた極低温非接触原子間力顕微鏡は、除振動機構、排気装置系、直流磁場印加用の超伝導コイル、傾斜磁場発生用のコイル、ならびにクライオスタット、クライオスタット内に配置する内部真空チャンバー、AFMユニットセル、AFMユニットセルの搬送機構などの組み上げ、システムとして動作確認を行なった。AFMヘッド部が組み込まれているAFMユニットセルは、Si(111)7x7の原子像の取得が可能であることでその動作を確認した。今回、新たに、カンチレバーの振動検出機構として光干渉機構を導入したが、AFMユニットセル内では微動機構を有した光ファイバーを利用し、大気側から真空側へ、また高温領域から低温領域への光伝達にも光ファイバーを利用した。AFMユニットセルを独立に可動するようにするために、真空・低温で利用可能なファイバカプラを作製した。これにより、AFMユニットセルを超高真空内で室温領域から低温領域に容易に搬送できるようになった。実際低温でのカンチレバーのQ値の増加などを光干渉機構により確認している。しかしながら、カンチレバー保持部の接合部分が熱サイクルで脱離しやすいなど、装置上改良を必要とする点がいくつか新たに見出されるなど、交換相互作用力測定の実験に継続的な研究が必要とされる。 予備実験として準備した、単結晶探針作製条件等については、目処が立っため、同装置への作製機構の取り付けが可能な状態となった。また、カンチレバー作製についても、スピンバルブ型の磁気抵抗効果素子を搭載した4端子タイプのカンチレバーセンサーを完成でき、カンチレバーによる高周波印加、および局所磁場計測用が可能となった。 装置開発途上で、予想していなかった改良を必用とする事項等が発生したため、当初計画での検出実験まで到達していないが、今後1年以内には当初目的と達成することは可能であると見込んでいる
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