2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15310086
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
草部 浩一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (10262164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 直 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (40029559)
常行 真司 東京大学, 大学院理学系研究科, 助教授 (90197749)
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Keywords | グラファイト / ナノグラファイト / 分子磁性 / 平坦バンド強磁性 / ナノチューブ / ナノ炭素構造 / ハバード模型 / トランスコリレーティッド法 |
Research Abstract |
(1)磁気的ナノ炭素構造の理論 3年間の磁気的ナノ炭素構造の理論設計手法を総括して、ジグザグ端、クライン端の形成による磁気不安定性の導入、それを実現する化学的処理法の理論、磁気的ナノ炭素構造、磁気的ナノグラファイト構造の理論設計法を完成し、それを単行本Carbon-Based Magnetismの一章Flat-band Ferromagnetism in Organic Crystalsにまとめた。 (2)アームチェア型・ナノグラファイトにおける欠陥誘起磁性 これまで磁気的不安定性は望まれないと考えられてきたアームチェア型ナノグラファイト素片において、端における欠陥構造を制御して導入することが局所磁気モーメントを発生しうることを提案し、その実施例として第一原理電子状態計算による欠陥をもつ磁気的アームチェア型・ナノグラファイト・リボンを同定した。 (3)水素終端ナノグラファイト素片におけるエッジ状態解析 東京工業大学榎研究室と共同して、水素終端されたナノグラファイト素片においてSTM観測された状態がエッジ状態起源のものであることを、強結合模型による電子状態解析を用いて明らかにした。 (4)強相関効果を取り込んだ第一原理計算手法によるナノ炭素磁性体の理論設計 磁気的ナノ炭素構造の理論設計のための、新しい第一原理計算手法として、局所揺らぎの同定から有効多電子模型を形成するという、密度行列汎関数理論によるナノ炭素構造の設計手法を構築した。
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Research Products
(12 results)