2003 Fiscal Year Annual Research Report
プラズモン共鳴構造物研究のための金属ナノパターンのマニピュレーション技術の確立
Project/Area Number |
15310097
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
宮崎 英樹 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料研究所, 主任研究員 (10262114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 紀雄 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料研究所, ディレクター (60354172)
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Keywords | マイクロマニピュレーション / 走査電子顕微鏡 / プラズモン |
Research Abstract |
本研究の目的は,金属ナノパターンを走査電子顕微鏡(SEM)観察下のマニピュレーションにより移動させて近接させ,プラズモン共鳴構造物を作製する技術を確立することである。金属ナノパターンは電子ビームリソグラフィで作ることを想定している。また,nmレベルの微小なギャップを保っての近接は,金属パターン上にスペーサ分子層を吸着し,パターン同士をマニピュレータで押し付けることにより実現する。 平成15年度は,まず最初のステップとして,マニピュレーションにより,プラズモン共鳴構造物が実際に作製できることを確認した。パターンの代わりに直径100nm前後の銀微小球を用い,これを先端半径20?30nmの石英プローブを用いてSEM観察下で2個配列し,ダブプリズム上に銀2連球を作製した。プリズムをSEMから光学定盤に移して全反射照明法により白色光の散乱スペクトルを測定し,以前より理論計算により調べていた通り,長軸方向偏光に対して赤い散乱ピークを示すことを確認した。このピークは個々の球に励起された双極子型散乱モードの反対称結合モードである。ところが,SEM観察の前後で共鳴特性が変化する,という重大な問題が明らかになった。これは電子線照射によるコンタミネ?ションの析出に起因するものであり,このままでは計画していた通りには研究を遂行できない。そこで,(1)コンタミネーションを低減あるいは除去する方法を確立する,(2)そもそもマニピュレーションを極力使わないプラズモン共鳴構造物の設計手法を確立する,という2つの方向を検討した。前者については,本格的に取り組むには装置の抜本的な改造が必要である。しかし,一度生成されたコンタミネーションを酸素プラズマなどで除去することは可能と思われる。後者については,系統的な理論計算の結果,これまで研究されていなかった新しい構造が有望であることを発見した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 宮崎英樹: "SEM観察下での微細構造物の組立技術"SCANTECH2003「明日のサイエンスを支えるSEM/FIB技術」予稿集. 20-23 (2003)
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[Publications] T.Kasaya: "Image-based autonomous micromanipulation system for arrangement of spheres in a scanning electron microscope"Review of Scientific Instruments. (印刷中). (2004)
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[Publications] 宮崎英樹: "走査電顕下マイクロマニピュレーションによるフォトニック材料の研究"Japan NanoNet Bulletin. 1・2. 11 (2003)
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[Publications] 宮崎英樹: "3次元フォトニック結晶の組立技術"NIMS NOW. 4・3. 5 (2004)
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[Publications] H.T.Miyazaki: "Rosamap on Photonic Crystals"Kluwer, Boston. 12 (2003)