2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15310111
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
腰塚 武志 筑波大学, 社会工学系, 教授 (50011094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 勉 筑波大学, 社会工学系, 助教授 (00282327)
大澤 義明 筑波大学, 社会工学系, 教授 (50183760)
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Keywords | 移動 / 移動量分布 / 距離分布 / 所要時間分布 / 鉄道網 / 鉄道網の時間短縮効果 |
Research Abstract |
これまでの研究において,与えられた地域の任意の2点間の距離の分布については,理論的にも数値計算でも一様な直線を介して求めればよいことがわかっている.これをもとに道路網を移動する場合の「時間分布」は,混在時に問題を残すものの,ある程度正確に求めることができる.しかし,これが道路網ほど密ではない鉄道網を用いる場合については,理論的にも,数値計算の上でもやり残していることが多い. そこでまず本年度は,前年までに得られた一様乱数100点を用いた計算による,関東地方の鉄道による空間拡大効果(時間短縮効果)の計算方法や得られた結果を検討した.その結果,点の数に関して,もう少し理論的に追求すること,および東京23区内における平面近似,の2つにつき,重点を置いて研究を進めた. 前述の点の数が100の場合,2点をとる組合わせは5,000個弱で,この数では東京23区内に選ばれた点は限られる.空間の物理的性質を問題にする大局的議論ではこれでいいのだが,人口密度等を考慮する段階になると,東京都区部について別な議論が必要かどうか,この点についても考えなければならない. そこで,前述の関東地方の鉄道効果の計算における鉄道網について,もっと詳しく鉄道網の整備をすることと,人口のデータを少なくとも23区内は町丁別で入れられるように前年までの研究に改良を加えなければならないことがわかった. 現段階では上記鉄道のデータと人口データの整備は,ほぼ終了しており,これを用いて計算すれば上記疑問のいくつかについて明確な結果を出すことができると考えている.
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Research Products
(12 results)
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[Publications] 腰塚武志, 大原宏晃, 中川享規: "関東地方における鉄道の空間拡大"日本都市計画学会平成15年度論文集. 38. 151-156 (2003)
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[Publications] 田村一軌, 腰塚武志, 大澤義明: "移動効率および通過量に着目した一方通行規制の評価"日本都市計画学会平成15年度論文集. 38. 156-157 (2003)
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[Publications] Y.Ohsawa, T.Koshizuka: "Two-dimensional fiscal competition"Journal of Economic Geography. Vol.3,No.3. 275-287 (2003)
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[Publications] 鈴木 勉, 腰塚武志: "格子状高速交通網を持つ都市平面における距離・時間分布"日本オペレーションズ・リサーチ学会秋季研究発表会アブストラクト集. 88-89 (2003)
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[Publications] 宮川雅至, 腰塚武志, 大澤義明: "格子状道路網における迂回路距離分布"日本オペレーションズ・リサーチ学会秋季研究発表会アブストラクト集. 268-269 (2003)
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[Publications] 坂上友紀, 腰塚武志: "ブラウン運動を用いた人の動きの記述と二者の接近確率"日本オペレーションズ・リサーチ学会秋季研究発表会アブストラクト集. 272-273 (2003)
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[Publications] Y.Ohsawa, K.Tamura: "Efficient location for a semi-obnoxious facility"Annals of Operations Research. 123. 173-188 (2003)
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[Publications] 尾崎尚也, 大澤義明: "移動距離の平等性と効率性から見た公共施設配置評価"日本建築学会計画系論文集. 563. 131-138 (2003)
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[Publications] 宮川雅至, 大澤義明: "迂回距離と最短距離"日本都市計画学会第38回学術研究発表論文集. 439-444 (2003)
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[Publications] 鈴木 勉: "都市内流動を最小化するフロー需要施設配置モデルを用いた拠点立地に関する考察"都市計画論文集. Vol.38. 391-396 (2003)
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[Publications] 藤田学洋, 鈴木 勉: "複数の環状路をもつ円盤都市における平均移動距離と流動量"都市計画論文集. Vol.38. 421-426 (2003)
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[Publications] 鈴木勉, M.John Hodgson: "Multi-Service Facility Location Models"Annals of Operations Research. Vol.123 No.1-4. 223-240 (2003)