2005 Fiscal Year Annual Research Report
業務量調査をもとにした21世紀型大学附属病院における運営評価方法の研究
Project/Area Number |
15310119
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大野 ゆう子 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60183026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲邑 清也 関西国際大学, 経営学部, 教授 (90203207)
門田 守人 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00127309)
武田 裕 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20127252)
手島 昭樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (40136049)
笠原 聡子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30283782)
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Keywords | 大学附属病院 / 運営評価方法 / タイムスタディ / 業務量分析 / 場所移動解析 / 電子カルテ / 業務スケジューリング / 長期業務傾向推計 |
Research Abstract |
国立大学医学部附属病院は2004年4月から国立大学法人として新たな運営方式となり同時に新たな研修医制度のもと出発した。電子カルテは運営合理化の一助として本格的導入が期待されている。 1.業務量調査の実施 大学附属病院における電子カルテ完全導入時の問題点を検討するために、設立時より完全電子カルテ化されている地域がん専門病院外科系病棟における看護師(日勤帯)の業務量調査を2日間にわたり他計式連続観察法により実施した。看護師についてはリーダーとスタッフの延べ12名のデータを得た。運動量もアクチグラフを用い全員について測定した。その結果、電子カルテの利用時間の長短には受け持ち患者数、当日入院患者の有無が影響すること、電子カルテ利用時間分布の分析では紙カルテ経験看護師は紙カルテと同様な利用時間分布を示し利用経験のない看護師(臨床経験2年未満)においてはどの時間帯でも電子カルテを適宜利用していることなどを見出した。 2.患者看護需要度の評価について 関東地方の大学附属病院で用いられている看護需要度について、その評価方法の基礎となった資料をもとに評価方法の妥当性を検討した。 3.簡便な業務量調査データ解析ソフトの開発 タイムスタディデータベースの解析を簡便に行えるソフトをマイクロソフトアクセス上で構築した。その結果、ルーチン解析を部分的ではあるがプルダウンメニューで実行できるようになり、初心者でも確実に短時間で目的の結果をえることができた。 4.医療スタッフの業務スケジューリングの分析 医療の安全性確保において、患者の医療需要をもとにした仕事量の推計とともにスタッフ側の業務の組立(段取り)が重要である。本研究ではベテラン看護師に対しインタビュー調査を行いエスノメソドロジーにより業務組立基準を抽出した。その基準をもとに別の看護師のタイムスタディデータを分析し、同時に当該看護師にも聞き取り調査を行い分析の有効性を検討した。
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Research Products
(5 results)