2003 Fiscal Year Annual Research Report
高度情報化流通システム実現のための情報チェーンに関する研究
Project/Area Number |
15310123
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
増井 忠幸 武蔵工業大学, 環境情報学部, 教授 (00061565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 正幸 武蔵工業大学, 環境情報学部, 助教授 (40287967)
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Keywords | サプライチェーン / 情報コンテンツ / 環境 / UML / 情報チェーン / IDEF / 物流 / ロジスティクス |
Research Abstract |
本年度は、サプライチェーン(SCM)における伝達情報の業務内容と情報内容の実態を把握し,実態をモデルとして記述する方法について研究を行った。本研究では、SCMの基幹部分をなす業務として配送センターに着目し,配送センターにおいて現場の調査を行い,業務内容と情報内容について整理し,業務モデルを記述すると共に理想的な物流プロセスモデルの検討を行った。本研究の初年度の成果は下記の通りである。 (1)プロセスモデルの記述法について調査を行い,IDEF, UMLを取り上げ検討,UMLで業務モデルを記述すると共に,各情報項目が,業務のどの段階で発生し,どこで使用され,どの段階で消滅するかを辿っていくことが可能な新たな記述法を検討した。 (2)UMLにより記述された物流プロセスのビジネスプロセスモデルに基づき,オブジェクト指向的観点から各情報項目の特性を多変量解析で分析,膨大な情報項目を分類することで、俯瞰的にモデル検討が可能な方法の提案を行った。 (3)最新の情報メディアであるRFIDタグの利用について,機材を用いて実験をおこない,その読み取り性能や透過性について検討した。その結果,多くの問題点が明らかになった。 (4)このような情報伝達手段によって需要情報や在庫情報が共有可能になった状況を想定し、より有効な在庫管理方法として(s,S)-DPOPSという在庫管理方式を提唱し、評価を行った。 現在、最新の情報メディアの技術は急激な発展段階にあるので,今後その動向に注目しつつ,情報チェーンモデルについて慎重な検討を進めていくことにしている。物流現場における情報発生と伝達,消滅過程に関する特性を明らかにすることにより,RFIDタグの利用についても検討し,その在り方について検討中である。さらに,これらの情報活用は物流過程の環境問題への取組みにも有効であり,物流過程の環境対策についてもその枠組みを議論し,方向を示している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Tadayuki Masui, Yin Wenjin: "Inventory control system for bulk orders from many retailers controlled by (s,S) policy"Logistics and Networks Organizations. 165-171 (2003)
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[Publications] Tadayuki Masui: "Framework of Means for Environmental Improvement in Logistics"International Conference on Logistics. (2003)
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[Publications] 増井忠幸: "環境情報とロジスティクス"武蔵工業大学環境情報学部紀要. 第4号. 18-27 (2003)
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[Publications] 後藤正幸, 渡邊法比古, 増井忠幸: "ネットワークを活用した中小企業の技術マーケティング"国際シンポジウム「情報の参加デザイン」. (2004)
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[Publications] Tadayuki Masui, Masayuki Goto: "Design of information chain in logistics for Supply Chain Management"ICLS2004. (2004)
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[Publications] 今 剛士, 後藤正幸, 増井忠幸: "UMLに基づく物流モデルの情報チェーン分析手法"日本経営工学会春季研究大会. (2004)