Research Abstract |
本年度は,タイにあるNOAA AVHRR受信局のデータを利用して,インドネシアの ・スマトラ島: Peuet Sague, Telong, Sorikmarapi, Marapi, Tandikat, Talang, Kerinci, Kaba, Dempo, Suoh ・クラカトア島: Krakatau ・ジャワ島: Kiaraberes-GagakSalak, Gede, Tangkubanparahu, Papandayan, Galunggung, Cereme, Slamet, Dieng Volc Complex, Sundoro, Merapi, Kelut, Arjuno-Welirang, Semeru, Tengger Caldera, LamonganRaung の火山をシステムに組み込んだ. 昨年度,日本,カムチャッカ半島,千島列島,フィリピンの火山のシステム組み込みが完了し,今年度その試験観測を行っていたが,年度途中で東京大学生産研究所にあるNOAA AVHRRのシステムが故障し,観測を一時中断せざるを得なくなった(現在他受信局のデータミラーリングによる再開作業を行っている). このような事情もあり,過去のAVHRRデータを使った火山活動解析の検証研究に重点を移し,この例として,伊豆大島1986-1987年の活動の検討を行った.この結果,1986年11月と1987年11月の2回の噴火に加え,噴火活動が見られない場合でも大きな熱異常のピークが存在することが見つかった.これはマグマ頭位の低下に伴ってマグマが地下水と触れ合ったために起きたと推定された.このようなことから,火山真上から見渡せる衛星からの熱観測が日本のような観測体制の整った地域でも有効であることが再確認された.一方,利用データとしてAVHRRの不足の事態に備えるため,MODISデータの利用の可能を検討した.
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