2005 Fiscal Year Annual Research Report
総合的水害リスクコミュニケーションのためのアダプティブマネジメントに関する研究
Project/Area Number |
15310128
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡田 憲夫 京都大学, 防災研究所, 教授 (00026296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多々納 裕一 京都大学, 防災研究所, 教授 (20207038)
杉万 俊夫 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (10135642)
堀 智晴 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20190225)
渥美 公秀 大阪大学, コミュニケーションデザインセンター, 助教授 (80260644)
秀島 栄三 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科(ながれ領域), 助教授 (50243069)
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Keywords | 水害 / リスクコミュニケーション / アダプティブマネジメント / 災害リスクマネジメント / 政策分析 |
Research Abstract |
本研究は、実現可能性を確保し、地域の固有性や具体的適用場面の文脈性を明示的な知識技術として定型化するための災害リスクコミュニケーションの方法論の構築を目的として実施した。その際、アダプティブマネジメント技法を中核に据えたPlan-Do-Check-Actionの循環的プロセスに基づく、リスクコミュニケーションの方法論が有効であることに着目し、多様な問題場面における具体的な検証と、方法論を補強する理論的精緻化を図った。主要な成果を列挙すると以下のようである。 (1)対象とするハザードとして地震と洪水を取り上げ、災害リスクコミュニケーションの観点から共通点と相違点の比較・検討を行った。災害リスクコミュニケーションを、「行政や防災専門家、被災者を含む複数の当事者相互の間での災害リスクに関する情報の共有と、災害軽減の実践を促すコミュニケーション」と定義した。 (2)適用場面の多様性と、対象ハザードの違いや特性を明示的に考慮するために、災害マネジメントサイクルと結びつけて、災害リスクコミュニケーションを位置づけた。災害の事前、事中、事後の区別とそれに準拠した対応や行動の違いを具体的に反映した災害リスクコミュニケーション技法の分類と整理を行った。これにより、防災教育、防災訓練、早期警戒などの事前対応、事中対応と、緊急避難、救命・救助、復旧、復興などの事後対応に該当するさまざまな災害リスクコミュニケーションが考えられることを明らかにした。また複数のハザードが連鎖的に起こるために、複数モードの事前・事中・事後災害が引き金になって起こる環境汚染などの複合災害も取り上げ、分析を行った。 (3)総合的な水害リスクコミュニケーション問題を事例として取り上げ、参加型の場作りと参加者の相互学習のプロセスをアダプティブマネジメントとみなした方法論の構築を行った。 (4)災害リスクコミュニケーションの方法論を補強する理論モデルや技法、情報メディア(GIS)なども開発した。
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Research Products
(11 results)
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[Book] 防災の経済分析2005
Author(s)
多々納裕一, 高木朗義
Total Pages
370
Publisher
勁草書房
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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