2004 Fiscal Year Annual Research Report
高性能RFHR・2D・PAGEによる一細胞一分子プロテオーム解析
Project/Area Number |
15310142
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
和田 明 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (80025387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 秀司 大阪医科大学, 医学部, 助手 (60288735)
境 晶子 大阪医科大学, 医学部, 助手 (30225750)
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Keywords | プロテオミクス / RFHR法 / IPG法 / 大腸菌 / ヒト血清 / ヒト血球 |
Research Abstract |
前年度に考案した水没型RFHR装置を使って、今年度もプロテオミクスに取り組んだ。 1.至適温度の設定 4℃での泳動を確立し、中性〜酸性領域の二次元ゲルパターンの検討を繰り返した。その結果比較的小さい蛋白質に対しては、十分な分離能を達成できたが、分子量10万ないしはそれ以上の蛋白質において、一次元方向にたなびく、あるいはtailingする傾向が見られた。これは室温で操作する標準法では見られなかった問題であるので、その原因をさしあたって一次元の温度に求め、温度上昇による拡散の増加との妥協点を見出そうとして、10〜20℃の範囲で検討中である。 2.0次元泳動の改善 現行のpH5.5の0次元は塩基性蛋白質を想定して確立されたが、応用範囲が広くpI:4付近まで適用できることがわかっている。したがってほぼすべての蛋白質を収容できる方法になっているが、酸性蛋白質はサンプルゲルを挿入して一次元を開始したとき、一時的に負極に向かって泳動し、Uターンして陽極に向かって走る。この一定の混乱が分離能の低下を齎しても不思議ではない。そこで既に考案してあったpH10.3の0次元を用いるとともに一次元に挿入する直前にバッファー交換して、この混乱を解消した。 3.プロテオミクスの取り組み 引き続き大腸菌蛋白に取り組んだ。CBB染色で約700スポットを検出し、560個の遺伝子を同定した。同定率は80%で、IPG法と比較すると同定数は2.5倍、同定率は一桁大きい。今後全スポットの同定を目指していく。またヒト血液の血清と血球の全蛋白をも対象に実施し始めている。
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Research Products
(4 results)