2006 Fiscal Year Annual Research Report
現代におけるグローバル・エシックス形成のための理論的研究
Project/Area Number |
15320005
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
舟場 保之 大阪大学, 文学研究科, 助教授 (20379217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野原 雅夫 福島大学, 人間発達文化学類, 助教授 (70261716)
加藤 泰史 南山大学, 外国語学部, 教授 (90183780)
大越 愛子 近畿大学, 文芸学部, 教授 (60213831)
松井 佳子 神田外語大学, 外国語学部, 教授 (60255180)
牧野 英二 法政大学, 文学部, 教授 (70165679)
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Keywords | グローバル・エシックス / カント平和論 / グローバライゼーション / 共生 / 普遍主義 |
Research Abstract |
グローバライゼーションが進行する中で生じている多種多様な哲学的・倫理学的問題への多角的な視点--カント哲学、ヘーゲル哲学、ジェンダー論、政治哲学、教育学など--からの反省というこれまでの研究活動を継続しつつ、その成果に基づいて根本的・原理的な問題を析出し把握するという営為を行い、「現代におけるグローバル・エシックスとは何か」ということに関する理論を構築すべく、以下のように共同による検討および吟味を行った。 1.グローバル・エシックス研究会を6月、7月、9月に一般公開の形で東京および大阪で開催した。これらは、情報収集型のものというよりは、研究成果発表・検討型のものとした。 2.カント『永遠平和のために』の総合的な読み直しを行い、これまでの研究成果とつき合わせ、理論構築のための一つの指針とする可能性を探った。 3.カント『永遠平和のために』に関するさまざまな解釈案やそれに基づく理論を検討し、理論構築のための一つの指針とする可能性を探った。 4.日本倫理学会において(2006年10月13日、東京大学)、「グローバル・エシックスとは何か?」をテーマとするワークショップを開き、「<共生>の『可能性の条件』をめぐって」、「<討議倫理学>の再検証:普遍主義と個別主義の二者択一論の超克」、「『グローバル・エシックスとは何か?』をどのように問うのか?」というタイトルの発表を行い、理論構築のたたき台とした。 5.理論構築を目指す以上の研究活動の成果として、成果報告書『現代におけるグローバル・エシックス形成のための理論的研究」(182ページ)を発刊した。これには、研究分担者の諸論考のほか、研究例会および研究例会部会の活動記録、および「グローバル・エシックスとは何か」に関する重要な文献のレヴューも掲載した。
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Research Products
(7 results)