2003 Fiscal Year Annual Research Report
大乗仏教の起源と実態に関する総合的研究-最新の研究成果を踏まえて-
Project/Area Number |
15320010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
斉藤 明 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (80170489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土田 龍太郎 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20163826)
高橋 孝信 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (10236292)
末木 文美士 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (90114511)
下田 正弘 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (50272448)
丸井 浩 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (30229603)
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Keywords | 大乗仏教の起源 / 大乗仏教の実態 |
Research Abstract |
今年度は、まず当該研究を遂行する上で必要となる研究環境の整備ならびに基礎資料の入手に重点をおき、その上で、研究の全体計画を確認・調整したのち、各分担者は、分担テーマに関する基礎研究を着実に行った。既存の関連研究に関するビブリオグラフィーはほぼ完成し、ならびに内外の関連研究者のネットワークを実質的に構築することができた。また、平成15年5月16日には、研究代表者がコンヴィーナーとなり、東方学会主催の第48回国際学者会議(48^<th> International Conference of Eastern Studies, ICES)において、研究分担者の部(2名)に内外の関連研究者(3名)を交えて、「大乗仏教、その起源と実態-近年の論争と最新の研究成果から」と題する公開シンポジウムを開催した。このシンポジウムは、140名を越える参加者を得て、実りの多い研究集会となった。(その概要は『東方学会報』84,2003.7,PP.17-20,およびTransactions of the International Conference of Eastern Studies 48, 2003.12,pp.85-92,129-133を参照)。以下は、そのプログラム概要である。 Chairperson (Keynote Speaker): SAITO Akira 斎藤 明(東京大学大学院人文社会系研究科教授):「大乗仏教の起源と実態に関する近年の研究動向」 Speakers: Paul HARRISON P.ハリソン(カンタベリー大学教授):「表現手段と意図-大乗経典の制作に関する一考察-」 SASAKl Shizuka 佐々木 閑(花園大学教授):「なにが大乗仏教の起源なのか」 SHIMODA Masahiro 下田正弘(東京大学大学院人文社会系研究科助教授):「大乗起源論争と仏教研究方法の転換」 LEE Ju-hyong 李柱亨(ソウノレ国立大学教授):「ガンダーラ美術と大乗仏教-その関連を示す新旧の証跡」 ARAMAKI Noritoshi 荒牧典俊(大谷大学教授・京都大学名誉教授):「大乗仏教起源論再考のために-八つの誤謬の批判と新しい作業仮説の可能性」 Commentator : ARAMAKI Noritoshi 荒牧典俊(同) なお、3月26日(金)に、本年度最後の研究会を開催し、研究発表(渡辺章悟研究分担者「法滅思想と大乗仏教の興起」)とともに、今年度の研究総括ならびに次年度の研究計画に関する討議を行う。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Saito Akira: "Notes on the Interpretation of Bodhi (sattva) caryavatara V.104-106"Gedenkschrift J.W.de Jong, Tokyo : IIBS. 13 (2004)
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[Publications] Saito Akira: "Bhaviveka's Theory of Meaning"Journal of Indian and Buddhist Studies. 51・2. 8 (2004)
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[Publications] Shimada Masahiro: "Brahma's Entreaty to the Buddha to Teach"The Middle Way (Journal of the Buddhist Society, London). 78・4. 227-235 (2004)
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[Publications] Takahashi Takanobu: "Before Grammar: Issues in Reading Some Classical Tamil Texts"Kolam. 9&10(印刷中). (2004)
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[Publications] 石井 公成: "『大乗起信論』の用語と用法の傾向-NGSMによる比較分析-"印度学仏教学研究. 52・1. 202-208 (2003)
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[Publications] 渡辺 章悟: "チベット語訳『金剛般若経』シェルカル写本の特徴"印度学仏教学研究. 52・1. 429-436 (2003)
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[Publications] 末木 文美士: "中世の神と仏"山川出版社. 98 (2003)