2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15320030
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐藤 道生 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (60215853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住吉 朋彦 慶應義塾大学, 附属研究所斯道文庫, 助手 (80327668)
堀川 貴司 鶴見大学, 文学部, 教授 (20229230)
中川 博夫 鶴見大学, 文学部, 教授 (70211414)
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Keywords | 漢籍 / 書誌 / ハーバード大学 / コロンビア大学 / 大英図書館 / 韓国精神文化研究院 / 四庫全書 / 日本漢学 |
Research Abstract |
本研究は、日本漢籍(日本で用いられた漢籍の意。日本で書写或いは刊行された漢籍、及び中国・朝鮮で書写或いは刊行された漢籍で日本に輸入されたものを総称して言う)の中で明治期以降に海外に流出し、現在も海外に所蔵されるものを網羅的に調査し、1、所蔵機関ごとにその目録を作成し、2、書籍一点ごとに書誌情報を示し、3、善本と考えられるものについては詳細な解題を付することを目的とする。1と2について今年度調査を行なった日本漢籍所蔵機関は、米国ハーバード大学イェンチン図書館、同国コロンビア大学CVスター図書館、イギリス大英図書館、韓国精神文化研究院蔵書閣などである。今年度新たに調査対象に加えたコロンビア大学CVスター図書館では、日本部門司書の野口幸生氏の協力によって今後2年間に所蔵漢籍の悉皆調査を行なう便宜が与えられた。これによって米国に於ける日本漢籍収集の実態をかなり明らかにすることができると思われる。3については、その準備として2004年5月から『四庫全書総目提要』(中国・清の四庫全書に収められた漢籍の解題集)を読解する研究会を定期的に開催している。会読に取り上げる漢籍は平安期から室町期までの間によく読まれ利用されたものとし、これまでに『周易註』『方輿勝覧』『藝文類聚』『初学記』『太平御覧』『事文類聚』『韻府群玉』『韻語陽秋』の訳注稿を作成した。善本解題とともに公開する予定である。 今年度もまた日本漢籍の価値とその調査研究の意義とを知らしめるために、2004年5月8日にハーバード大学イェンチン図書館に於いて図書展覧会を開催し、その展観書に関する解説を佐藤道生が行なった。また2005年1月22日に慶應義塾大学に於いて図書展覧会を開催した。
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Research Products
(3 results)