2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15320057
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
山本 秀人 高知大学, 人文学部, 教授 (30200835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
月本 雅幸 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (60143137)
松本 光隆 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (20157382)
山本 真吾 白百合女子大学, 文学部, 教授 (70210531)
土井 光祐 駒澤大学, 文学部, 助教授 (20260391)
矢田 勉 神戸大学, 文学部, 助教授 (20262058)
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Keywords | 国語史学 / 真言宗 / 仏教典 / 文献研究 / 和歌山県 / 興山寺(紀の川市) / 高山寺(田辺市) / 高野山 |
Research Abstract |
本研究は、和歌山県紀の川市の真言宗寺院興山寺所蔵文献の調査・研究を中核とする、和歌山県における真言宗寺院所蔵文献の実地調査と、それに基づく考察・研究を中心とする。平成15年度よりの継続で、本年度が終了年度であり、当研究活動の根幹となる興山寺所蔵文献調査の完了を図った。これを含む研究活動の実施経過は以下の通りである。 1 興山寺(紀の川市桃山町)所蔵文献の総合調査(4月29日〜5月5日/11名) 従来同様、経箱をそれぞれ1人ずつで担当し、文献毎の調書を作成。今回をもって全94箱の調査が完了した。併せて重要と目される23点の写真撮影も実施。 2 興山寺所蔵文献の確認調査(7月1日・2日/4名) 一部、調書の再確認を要する箇所があったので、その確認調査を実施した。 3 興山寺所蔵文献目録の編集作業(9月3日・4日/4名、於高知大学) 全94箱の調書(パソコンデータベース)を1冊の冊子版目録とするための、調整・編集作業を実施した。 4 興山寺所蔵文献目録目録(冊子版)の刊行(10月31日) 私家版の形で標記目録を刊行し、パソコンデータベースともども、興山寺文献の研究、研究成果報告書の執筆に供した。 5 研究成果報告書の刊行(3月10日) 研究協力者も含めた10名の執筆により編集・発行した。 以上、基本となる興山寺所蔵文献の全調査を完了出来たことが、最大の成果である。これに基づく興山寺文献の研究、更に田辺市高山寺、高野山所蔵文献の研究も、重要文献についてはほぼ完了し、研究成果報告書等に発表した。国語史上重要な文献は高野山に集中する傾向が見られたが、例えば、平安時代書写を含む興山寺蔵大般若経写本六百帖は、仏教史上極めて貴重であることが判明した。更には和歌山県相互間の比較、京都地域との比較も必要であり、それは途上にあり今後の更なる調査・考究が必要であるが、その基盤は完了したと言って良い。
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Research Products
(7 results)