2004 Fiscal Year Annual Research Report
地域における定住外国人の主体的な日本語習得に関する縦断的調査・研究
Project/Area Number |
15320062
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
市瀬 智紀 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (30282148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 郁雄 早稲田大学, 大学院・日本語教育研究科, 教授 (30250864)
助川 泰彦 東北大学, 留学生センター, 助教授 (70241560)
高橋 亜紀子 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (10333767)
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Keywords | 定住外国人 / 言語習得 / ブラジル人就労者 / 外国人配偶者 / アイデンティティー / 母語保持 / 支援ボランティア / 出稼ぎ |
Research Abstract |
本年度の調査は,市瀬、川上、助川、高橋の4名によって行い、以下のような研究実績が得られた。 1.定住外国人の言語習得に関する基本的文献の収集と要旨集の作成 定住外国人の言語習得に関する研究史を総括するため、関連する87件の論文を収集し、前103ページの要旨集を作成した。定住外国人の基礎的な研究として役立てられる。 2.宮城県内外の定住外国人の動向を把握するための調査活動 (1)昨年度作成した宮城県内の定住外国人の地域的な分布状況を表した分布図を更新した。(2)宮城県国際交流課主催の「多文化共生フォーラム」に関わり、宮城県内における多文化共生社会の実現にむけて提言を行った。宮城県への政策提言にも本研究グループの見解を反映させることができた. 3.宮城県内の定住外国人の主体的な言語習得に関する聞き取り調査 本年度は黒川郡大和町に集中して居住している日系ブラジル人就労者とその子女の言語習得について調査した。ブラジル人就労者、ブラジル人支援のボランティアに対し聞き取り調査を行うと共に、吉岡小学校日本語教室に対する支援を行った。 4.宮城県内の定住外国人の出身地としてのブラジル、韓国、中国におけるフィールド調査 (1)ブラジルでは、サンパウロ州の州都サンパウロ市で昨今の日系ブラジル人の日本出稼ぎと日本語学習の関係、また帰国後の日本語維持、ポルトガル語力の挽回の問題を中心に情報を得た。パラナ州ではロンドリーナ市を中心に学校や日本語教室の訪問、日本からの帰国子女へのインタビューを行った。(2)中国では、上海において中国人留学生、元就学生、配偶者に対するインタビュー調査を行い、同済大学で統計的資料を収集した。(3)韓国では、外国人就労者や配偶者に詳しい大学教官から情報交換を受けるとともに、韓国人ボランティアからも情報を得た。いずれの地域(ブラジル、中国、韓国)においても日本に移住、定住する者の、言語発達やアイデンティティーは多様性をもったものであることがわかったが、現状ではステレオタイプ化した見方がなされている。(詳細は平成17年度の最終報告に掲載)
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Research Products
(1 results)