2005 Fiscal Year Annual Research Report
外国語習得と母語との関係-セミリンガル現象の要因と教育的処置に関する基礎的研究
Project/Area Number |
15320075
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Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
中島 和子 名古屋外国語大学, 外国語学部, 教授 (70351161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 鈴子 東京女子大学, 現代文化学部, 教授 (60189298)
石井 恵理子 東京女子大学, 現代文化学部, 助教授 (90212810)
岡崎 眸 お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (80223999)
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Keywords | セミリンガル・ダブルリミテッド / バイリンガル教育 / 2言語相互依存説 / 継承語教育 / 母語教育 / 読書力評価 / 年少者の日本語教育 / 外国人児童生徒 |
Research Abstract |
平成16年度に引き続き、平成17年度では次のような研究実績をあげることができた。 (1)平成15年度に立ち上げた母語・継承語・バイリンガル教育研究会(MHB)は、その後順調に進み、今年度は、8月5日、2月18日、3月4日と3回の年次大会、研究集会を持った。また3月に紀要第2号「母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究」を刊行した。 (2)新規バイリンガルデータの収集を、New International School(NewIS)と豊田市東保見小学校、西保見小学校で教員の協力を得て行った。NewISでは、発達段階に合わせたバイリンガル読解力テスト(DRA-J)を開発して、英語版(DRA-E)と併用してパイロットテストを行った。その結果をNewIS教員と8月5日のMHB年次大会で発表、それを論文にまとめたものが紀要第二号に掲載された。引き続き平成18年度に全校生にテストを行ってバイリンガルデータを継続して収集する予定である。一方東保見・西保見小学校では日本語とポルトガル語のバイリンガル会話データを収集。東保見小学校のデータは、2月18日の研究集会で教員が口頭発表を行った。来年度も継続の予定である。 (3)当研究の主題である「一時的セミリンガル現象」は、2月18日のMHB研究集会のテーマとして取り上げた。反響が非常に大きく、全国から200名以上の参加者があった。まさに時代の流れに沿ったテーマだということである。今回は障害関係の専門家を講師としてセミリンガル現象と障害との接点に焦点を合わせたが、来年度は、同じテーマで世界的権威であるJim Cummins(トロント大学教授)を招聘し、バイリンガル育成の立場からの講演を予定している。またMHB紀要第三号でも「一時的セミリンガル現象」の特集を組む予定である。
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Research Products
(10 results)