2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15320078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Ryutsu Keizai University |
Principal Investigator |
関 哲行 流通経済大学, 社会学部, 教授 (60206620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大稔 哲也 九州大学, 人文科学研究院, 助教授 (10261687)
豊田 浩志 上智大学, 文学部, 教授 (20112162)
松木 栄三 静岡大学, 人文学部, 教授 (50008033)
多田 哲 中京大学, 教養部, 助教授 (10340176)
三浦 清美 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (20272750)
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Keywords | 巡礼 / 聖地 / 民衆信仰 / 地中海 / キリスト教 / イスラム教 / ユダヤ教 |
Research Abstract |
科研初年度である平成15年度は、資史料、研究書の収集とデジカメなどの備品整備に主たる力を注ぎ、前近代キリスト教、イスラーム教、ユダヤ教関連の資史料、研究書を多数蓄積することができた。これらを踏まえて次年度以降、聖地巡礼と民衆信仰の視点から前掲資史料、研究書を分析し、またデジカメによる映像資料も活用しながら、地中海世界の3つの一神教をより具体的実証的に比較検討したい。 資史料や研究書の集積と並行して、平成15年度は外部から研究者も招聘し、4回の研究会を上智大学で実施した。報告者と報告テーマは以下の通りである。第1回研究会(平成15年7月12日)山田望「イェルサレム巡礼と聖遺物崇拝」。第二回研究会(平成15年12月6日)豊田浩志「サンティアゴ巡礼における史実と伝承」、アレクサンドル・ボブロフ「地中海を越えて」。第3回研究会(平成16年2月14日)森下園「中世イングランドの女性巡礼」、関哲行「追放期(15〜16世紀)ユダヤ知識人の聖地巡礼」。第4回研究会(平成16年3月6日)松田英「英文学における巡礼」、佐藤健太郎「13世紀セウタの預言者生誕祭と預言者崇敬」。いずれの研究会でも活発な議論が展開されたが、ロシア科学アカデミーのボブロフ報告は、日本では研究蓄積の少ないギリシア正教に関するものだけに、特に刺激的であった。海外研修としてはイタリアに2名(児嶋、根津)、ロシアに1名(三浦)を送りだした。これを機に内外の研究機関との関係も緊密化し、森下はイギリスの中世史学会での報告を行い、多田はヨーロッパの学会誌に論文を掲載することができた。関は平成16年10月に四国巡礼の国際シンポジウムに参加する予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 関 哲行: "巡礼と観光"中世ヨーロッパを生きる. 269-286 (2004)
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[Publications] 多田 哲: "The Creation of a Religious Centre"Journal of Ecclesiastical History. 54・2. 209-227 (2003)
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[Publications] 大稔 哲也: "参詣書と死者の街からみたタサウウフ"史淵. 141. 29-81 (2004)
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[Publications] 大稔 哲也: "カイロの墓地居住者たち"歴史と地理. 569. 56-60 (2003)
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[Publications] 松木 栄三(編訳): ピョートル前夜のロシア. 1-349 (2003)
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[Publications] 森下 園: "中世キリスト教社会の周縁にいる女性たち"キリスト教修道制. 219-248 (2003)
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[Publications] 三浦 清美: "ロシアの源流"講談社. 270 (2003)