2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15320096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
李 成市 早稲田大学, 文学部, 教授 (30242374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 南 国立歴史民俗博物館, 教授 (90156654)
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Keywords | 木簡 / 出土文字資料 / 文書行政 / 韓国出土木簡 |
Research Abstract |
2003年度に行った国立慶州文化財研究所、国立昌原文化財研究所、釜山大学校博物館などの所蔵木簡の調査に基づき、国際シンポジウム「韓国出土木簡の世界」(2004年1月24日、早稲田大学文学部)を開催し、海外共同研究者である鄭桂玉(昌原文化財研究所研究室長)が「城山山城木簡の出土状況について」、李鎔賢(国立国立中央博物館学術研究士)「韓国における木簡研究の現状」が講演、報告を担当し、橋本繁(研究分担者)が「金海出土『論語』木簡について」の報告を行い、調査の結果をまとめた。総合討論では、平川南が成果の全体の分析を行い、李成市の司会のもとで、報告者と共に、韓国出土木簡の考古学的分析や、日本出土木簡との比較検討、朝鮮半島と日本列島における文字文化の伝播と受容問題を討議した。木簡の材質や形態については、具体的な材質分析結果から中国出土の簡牘をも視野に入れて、中国大陸、朝鮮半島、日本列島の比較検討を要することを確認した。また、城山山城における題籤軸の発見によって紙木併用が6世紀中頃の新羅に確認できることが判明した。これらの報告と討議内容は、2004年上半期以降に早稲田大学朝鮮文化研究所より刊行する予定である。また、金海市で出土した『論語』木簡については、橋本繁が『朝鮮学報』に掲載予定の論文において、その調査結果を記す予定であるが、4面体の1メートルを超える特異な形態は、7世紀末頃における新羅の儒教経典受容の仕方を示す資料であることを明らかにした。 ※橋本繁(文学研究科、助手)は、平成16年1月31日まで研究分担者として参加。
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Research Products
(3 results)