2005 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおける「学」の連鎖-中華民国期の日中間の留学生派遣に関する比較研究
Project/Area Number |
15320097
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
大里 浩秋 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (70221124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木山 英雄 神奈川大学, 外国語学部, 非常勤講師 (10008906)
孫 安石 神奈川大学, 外国語学部, 助教授 (30321954)
並木 頼寿 東京大学, 大学院・総合文化研究所, 教授 (80155986)
三好 章 愛知大学, 現代中国学部, 教授 (90301621)
川島 真 北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (90301861)
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Keywords | 日中関係史 / 留学生 / 日中戦争 / 日華学報 / 官報 / 同仁会 / 中国人日本留学 / 日本人中国留学 |
Research Abstract |
中国人日本留学史に関しては、従来研究が手薄だった1930年代から45年までについて、日本の研究機関および南京第2歴史トウ案館や上海市トウ案館など中国での資料の収集を行い、その分析に努めた。先行研究がほとんどなかった日本人中国留学については、外交史料館や防衛研究所などでの資料収集に努め、その分析を行った。その結果、日中両国の相手方への留学の経過やそれぞれの特徴について比較する条件を準備することが出来、11の研究発表の項に記したような研究成果を残すことが出来るとともに、3月4日に中国、台湾からのゲストを交えた「中国人留学生と日中戦争」と題するシンポジュウムを開き、我が共同研究の4人のメンバーも報告を行うことが出来た(大里浩秋「同仁会と日華学会に見る日本の中国人留学生受け入れ状況」、孫安石「日本人の中国留学に関する資料紹介」、三好章「維新政府と汪兆銘政権の留学政策」、川島真「日本占領期華北における留日学生をめぐる動向」)。 この1年では、以上のごとくに3年間の共同研究の成果を論文あるいはシンポでの報告の形で発表して、十全とはいえぬまでも一定程度は所期の目的を達成することが出来た。また、数回の研究会を開き、特に3月3日には同様のテーマを研究する若手研究者を招いて拡大研究会を開き、彼らと討論することで今後の共同研究の可能性を探ることが出来たのは収穫であった。 今後とも共同研究を継続して、30年代以降の中国人日本留学に関する資料の分析、および日本人中国留学の事実究明を行い、かつ45年以降の状況についても明らかにしていきたいと考えている。
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Research Products
(4 results)