2005 Fiscal Year Annual Research Report
貧困問題への潜在能力アプローチの応用に関するアジアとアフリカの比較研究
Project/Area Number |
15330049
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池本 幸生 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (20222911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 範惇 山口大学, 大学院・東アジア研究科, 教授 (50278438)
佐藤 宏 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50211280)
峯 陽一 中部大学, 国際関係学部, 教授 (30257589)
尹 春志 山口大学, 経済学部, 助教授 (10294620)
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Keywords | ケイパビリティ / 潜在能力 / アジア / アフリカ / 貧困問題 / アマルティア・セン / マーサ・ヌウバウム |
Research Abstract |
本研究の主たる目的は、アマルティア・センが提唱している潜在能力アプローチをアジア・アフリカ地域の貧困問題に応用し、所得に偏った従来の貧困研究と、それに基づく貧困政策を批判的に検討し、人々の福祉(Well-being)を中心に据えた人間開発(Human Development)に貧困研究と政策のあり方を提示することである。 本年度の主要な研究実績は次の通りである。 (1)国際会議:2005年10月に京都で開催された国際会議「倫理・経済・法:不正義に抗して」に参加し、センやヌスバウムらと意見交換を行い、またヌスバウムを招いてセミナーを開催した。それに引き続き、11月2日に東洋文化研究所において「公共哲学・開発・環境:ケイパビリティの視点から」と題するシンポジウムを開催した。外国からは、エンリカ・キアペッロ・マルティネッティ(イタリア)、アナンタ・デュライアッパ(カナダ)、ジャン・リュック・デュボア(フランス)、国内では公共哲学の分野から山脇直司(東京大学)、小林正弥(千葉大学)が参加した。ケイパビリティ・アプローチと公共哲学の共通性について議論した。 (2)国外での学会発表:池本と松井は2005年9月にフランスのパリで開催された第2回国際ケイパビリティ学会(HDCA)で研究発表を行った。池本は2005年6月にケンブリッジ大学で開催されたワークショップ「Capabilities and Identity」でも論文を発表した。 (3)研究会・セミナー:2005年12月に広瀬巌氏(オックスフォード大学)を招いて「哲学から見たセン」と題するセミナーを開催し、経済学とケイパビリティ・アプローチの哲学的基礎の違いについて議論した。そのほか、月1回程度のペースで研究会等を開催した。 (4)出版:ヌスバウム『女性と人間開発』(池本他訳)を10月の会議に合わせて出版した。また、松井・池本編『アジアの開発と貧困』は2006年4月に刊行予定である。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] アフリカ2005
Author(s)
峯 陽一
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Journal Title
史学雑誌(2004年の歴史学界-回顧と展望-) 第114編第5号
Pages: 310-312
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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