2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15330066
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武田 晴人 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (20126113)
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Keywords | 横浜正金銀行 / 対外投資 / 貿易金融 / 外国為替 |
Research Abstract |
横浜正金銀行の経営資料について、まず第一に、東京本店の業務に関わる資料の整理を行い、(1)重役会、頭取席、支店長会議などの資料群、(2)決算報告書、(3)官庁関係の往復文書、(4)行内の通達文書、(5)銀行独自の調査報告を整理した。その成果は、マイクロフィルム版の解題(「解題」『横浜正金銀行 マイクロフィルム版』丸善、2003年)として発表している。引き続き、15年度秋からは、新たにロンドン支店、ニューヨーク支店を中心に、欧米各支店の資料を調査整理し、金の現送に関する資料、各支店からの報告資料などを整理して、目録を整備し、マイクロ化を進めた。以上により、全体700箱の2割、150箱程度に当たる資料が、ほぼ整理されたことになる。いまだ、残り550箱については、全容を解明できていないが、今後さらに資料の整理調査を進めるとともに、これまでの成果によって、部分的ではあるが、相当立ち入った経営分析が可能であろうと判断できる状態となっている。とくに、本研究のテーマである対外投資については、対中国借款、とりわけ大冶鉄山関係の資料が豊富に残っており、十分な成果が期待できる。横浜正金銀行については、国内にも関心を持つ研究者も多いことから、本年は、資料の整理調査を進める一方、各地の専門研究者との交流や、外部に所蔵されている資料群などの探索調査も進めたが、後者については、あまりはかばかしい成果は出なかった。
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