2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15330066
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武田 晴人 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (20126113)
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Keywords | 横浜正金銀行 / 対外投資 / 貿易金融 / 外国為替 |
Research Abstract |
横浜正金銀行の経営資料について、まず第一に、16年度秋から着手していた中国関係の支店の資料のうち主として上海・大連両支店史料の調査整理が完了し、これらの資料についてマイクロフィルム化などを進めた。その成果は、マイクロフィルム版の解題(「解題」『横浜正金銀行マイクロフィルム版第3期』丸善、2005として発表している。また、同様に中国に対する借款に関する資料の整理に入り、これも一部のマイクロフィルム化を終えた。借款関係資料には、漢冶萍公司借款をはじめ、中日実業、裕繁公司、北支那開発、中支那振興、東亜興業などを経由して行われた諸借款資料などもあり、引き続きこれらの史料の整理を完了したが、マイクロ化については次年度に行うこととした。 引き続き、17年秋からは、戦時経済期にかけての資料群について整理を本格的に開始し、原資料で「支那」「満州」「円域雑」「総務」などの添付番号がついている資料について目録を整備し、マイクロ化の準備を進めた。また、本支店間の交換文書、登記関係の書類、各種の決算書類などについても概ね資料に整理を終えた。これによってマイクロ化が全体の3割程度実現することになり、また資料整理については全体の7割程度が完了したことになる。昨年度未整理資料が500箱程度あったことを考えると、今年度はその半数を超える280箱程度の整理が終わったことになるので、かなり顕著な進展があったと考えている。今後、残されている資料群では、為替関係の書類、東京銀行への移行期の書類、横浜正金銀行史編纂関係の書類などについて、さらに資料の整理調査を進めたい。また、これまでの成果によって、部分的ではあるが、立ち入った経営分析を進めるべく、横浜正金銀行と鈴木商店との関係に絞り込んで資料を収集し、論文執筆を開始している。
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Research Products
(5 results)