2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15330079
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
秋澤 光 中央大学, 商学部, 助教授 (60328028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸 眞理子 法政大学, 経営学部, 教授 (60204848)
小松 陽一 関西大学, 総合情報学部, 教授 (10068140)
寺本 義也 早稲田大学, 大学院・アジア太平洋研究科, 教授 (30062178)
竹田 昌弘 立命館大学, 経営学部, 助教授 (30288617)
中西 晶 東京都立科学技術大学, 工学部, 助教授 (70347277)
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Keywords | 非営利組織のマネジメント / 組織間のイノベーション / 非営利組織のガバナンス / 組織間の協働 / 営利組織と非営利組織 |
Research Abstract |
理論研究としては、定期的な研究会(ほぼ月1回)を開催し、非営利組織あるいは、非営利組織と営利組織の協働に関連する先行研究を抽出し、これらに関するディスカッションを行なった。ディスカッションのテーマは次のようなものである。(1)シリコンバレーにおける企業と社会資本ネットワークの関係、(2)戦略アライアンスにおける不安定性、(3)社会的公正とは何か、(4)地位マネジメントという集団構造、(5)人だけではなく、構造やプロセスからももたらされるリーダーシップの非営利組織マネジメントにおける重要性、(6)アライアンスへの社会的ジレンマアプローチの適用可能性、(7)非営利組織のガバナンス要件とは何か、(8)新しいイノベーションモデルとしてのコミュニティ、(9)アクターネットワーク理論という視点の適用可能性、(10)信頼ベースのガバナンス、(11)グローバルな環境における資源ベース分析、(12)アライアンスにおける組織間のルーチンとパフォーマンス、(13)企業組織とコミュニティの違い。以上の観点をまとめると、非営利組織特有のマネジメント、組織間イノベーション、非営利組織と営利組織の違いという3つであり、これらをベースに、営利組織と非営利組織の協働というテーマについての理論的な枠組みを構築中である。 他方、事例研究としては、実際に営利組織と非営利組織の協働が起きている先端的、特徴的な現象を把握しようとしている。具体的には、グローバリゼーション、ベンチャー企業の動向、公共部門・学校・病院といった非営利組織への営利組織の侵入、知的財産権の所有と共有に関する最近の動向、リナックスの開発などについて候補事例を収集してきた。事例については事前調査を終え、インタビュー調査を開始している。 これまでの研究成果は、ワーキングペーパーのかたちで2004年5月中に一度まとめる予定である。その後は予定どおり、理論的枠組みの見直しと、定量的な調査を展望している。
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