2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15330083
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
林 倬史 立教大学, 経済学部, 教授 (50156444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋野 晶二 立教大学, 経済学部, 助教授 (50202536)
桜井 秀子 作新学院大学, 地域発展学部, 助教授 (60203345)
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Keywords | 文化的多様性 / イノベーション / 知識創造 / 文化類型 |
Research Abstract |
1:日本企業のビジネス・プロセスがグローバルに展開するにつれて、これら日本企業で働く従業員国籍は多様化してきた。昨年度は、これら海外国籍の多数の従業員を文化ごとに分類するための基準とその基本的コンセプトを明確にするための理論的ベース構築に当ててきた。そこでは、分類基準に関するコンセプト作りに多くの時間が当てられた。 2:暫定的に作成された文化分類基準にそって、2004年度には研究分担者の桜井が、担当地域の中東イスラム文化圏のイランに行き、調査を行った。対象企業は、松下電器イラン現地法人ならびに現地サプライヤー企業2社であった。 3:2005年度は、上記の文化類型による調査研究の有効性を確認したうえで、アジアの松下電器現地法人への調査研究を行った。それらは、在北京松下電気現地法人5社、タイ松下電器法人1社、マレーシア同現地法人2社、およびシンガポール同現地法人3社、合計11社を訪問し、異文化マネジメントに関するヒアリングを行った。特に、「それぞれ固有の文化圏に適合した独自の企業理念とインセンティブシステムを有すべきなのか」、それとも「これら文化圏に共通した普遍的な企業理念やインセンティブシステムがあるのか」を中心に確認した結果、後者を軸に、前者への配慮がなされていること、しかしながら、在中国(北京)現地法人においては、歴史認識に規定された反日意識のために、企業理念もより日本的色彩を薄めた国際的に共感を呼ぶ内容への適応が求められていることが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)