2003 Fiscal Year Annual Research Report
小・中学校のための福祉教育・研修プログラムの開発とその実践効果に関する研究
Project/Area Number |
15330121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
中野 いく子 東海大学, 健康科学部, 教授 (40141808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 正樹 東京国際大学, 人間社会学部, 講師 (40287793)
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Keywords | 世代間交流 / 児童と高齢者 / 総合的な学習 / 交流プログラムの開発 / プログラムの効果評価 / 児童の老人観 / サービス・ラーニング / 高齢者の学校ボランティア |
Research Abstract |
1.小学校高学年用の世代間交流プログラムのさらなる改良を行った。2年間にわたる小学校での実施を踏まえて、第3改訂版として23回(35時間)の活動からなるプログラムを完成させた。「総合的な学習」の教材として利用できるように、『教師用ガイドブック』『生徒用ノート』を印刷・製本して、小学校教員に提供することにした。 2.この世代間交流プログラムを大磯町立国府小学校の5年生109人の生徒に実施してもらい、その効果を測定した。1年間通して実施したこと、また、デイサービス施設(湘南老人ホーム、恒道園)の訪問回数を5回に増やしたことなど、昨年・一昨年の短縮版とは異なり、ほぼ完全版で行うことができた。プログラムの効果を測定するための実施前・実施後の調査は、データがあがったばかりで、集計・分析に至っていないが、担当教員の印象によれば、回を重ねるごとに会話がスムーズになり、パートナーの高齢者に配慮する様子が見られるなどの効果が認められた。「振り返り」ノートでは、ほとんどの生徒が、自分は変わったと記述している。「お年よりと話をすることなんか、苦手と思っていたけど、実さいにふれあったら、そんなにきんちょうしなくていいことが分かりました。」「お年寄りの気持ちは、私たちとかわらないこと、ふれあってよろこんだりすることが分かりました。」「お年よりがいやだったけど、だいたい分かったので、あまりいやではなくなったし、おばあさんともっと会ってふれ合いたいと思うくらい、楽しかった。」など、同じ人間として老いを受け入れた様子が窺える。詳細は、分析中である。 3.教員向け研修プログラムを作成し、小学校教員や社会福祉協議会職員など15名の参加を得て、研修会(2003年8月26日)を開催した。我々が開発した世代間交流プログラムを一般公開して、広く実践してもらうための研修会である。参加者からは、教材としての高い評価をいただいた。
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