2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15330155
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
江島 義道 京都工芸繊維大学, 学長 (60026143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 芳夫 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (00192518)
山本 洋紀 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (10332727)
高橋 成子 京都市立芸術大学, 美術学部, 教授 (90216721)
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Keywords | 形態知覚 / 脳イメージング / 視覚領野 / f MRI / 立体視 / 輪郭線知覚 / 対比 |
Research Abstract |
本研究の目的は、形態知覚に関する諸過程の神経機構を脳イメージング法を利用して解明することである。具体的には、形態知覚の各過程に対応した刺激布置を提示した時に現れる脳活動を測定し、活動領野の同定を行うとともに、脳活動の時間特性・空間特性(脳表面座標上での活動プロフィール)を解析することによって、関連領野の機能的関係を明らかにする。 本年度は、刺激を3次元図形(立体図形)および動画像まで広げ、視覚領野(後頭葉)を中心に、頭頂葉、前頭葉、側頭葉の脳活動およびそれらの相互連関性を解析した。 1)運動手がかりによる3次元形態知覚過程について、f MRIにより脳活動を測定した。刺激変数を、運動手がかりとして回転と並進の2要因、図形的手がかりとして輪郭線の協調運動と面の運動の2要因とした。3次元-2次元のブロック・デザインによって、3次元形態知覚に特異的に活動が増す領野として、V3,V3A, LO/KO, IPLという高次の視覚領野が同定された。また、輪郭線と面の知覚において、これらの領野での活動パターンの違いがみられた。 2)輪郭線・面形成過程について、アモーダル補完刺激付置をもちいて、f MRIにより各視覚領野の脳活動を分析することによって明らかにした。輪郭線・面がアモーダル補完される知覚状況での脳内表象を、レチノトピー特性を利用することによって解析した。知覚的な輪郭線に対応した脳活動が、V2以降で優位にみられた。結果を、電気生理学的な知見と対応させて、検討した。 3)色対比現象での脳内表象過程をf MRIによりレチノトピー特性を示す視覚領野の脳活動を分析することによって明らかにした。結果は、空間的特性のことなる脳活動パターンが、低次と高次の領野の違いとして明らかになった。空間的に局限される対比効果がV1〜V3の領野でみられ、空間的に広がる効果がV4でみられた。
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Research Products
(7 results)