2004 Fiscal Year Annual Research Report
起業家をモデルとした創造性と社会性を伸ばす社会体験型教材の開発
Project/Area Number |
15330188
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
高乘 秀明 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (40335310)
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Keywords | アントレプレナーシップ教育 / キャリア教育 / 初等教育 / 社会体験型教材 / WEB教材 / 情報活用能力 |
Research Abstract |
本研究は,アントレプレナーシップ教育の初等教育段階での教材開発とその教育効果の検証並びに学校教育における普及をその目的としたものである。初年度は,諸外国の実践事例と国内での先進校での取り組みを調査し,その目的や方法,内容等を分析し教材開発のための基礎資料の収集を行った。 本年度は、京都市立小学校でこの教育の実践を行っている現職教員で構成された「教材開発委員会」を組織し、基礎調査と先行実践をもとに導入教材の検討をおこない、教材「キッズアントレ」を制作した。この教材の特色は、次の4点にある。 1.小学5年生〜中学1年生を対象とした、学校教育での導入を前提とした初めての本格的なアントレプレナーシップ教育のための教材であること。 2.学習者が学習の目標や方法を自ら設定し、グループワークと実習・体験を通じて学習のスキルを主体的の習得出来る教材であること。 3.WEB上で利用することを基本としており、学習者のコンピュータリテラシーを育成すると共に、教員の情報技術の能力開発を促進する教材であること。 4.WEB上の教材であるため教材の改良が容易であること、また、実践者からの事例のフィードバックのより内容の充実が図れる教材であること。 教材は「遊び・学び」「働く」「くらし」「福祉」の4つテーマの社会的課題の解決にグループで挑戦する活動を柱とし、その過程で課題解決の方法や起業家の生き方を学ぶ構成になっている。また、多の地域の学校ともネット上でこれらの学習活動の成果が交流できるようになっている。 教材は、学習者用と指導者用から構成されており、学習者の主体的な学習活動が進められるよう指導者を支援者として位置づけ、そのためのスキルを具体的に示している。 本研究の最終年度となる平成17年度は、開発教材「キッズアントレ」を複数の小学校で実践し、この教材の有効性を明らかにすると共に、今後の改善点の検討を行う計画である
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