2005 Fiscal Year Annual Research Report
盲学校の専門性に立脚した視覚障害教育支援センター設立のための研究
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15330199
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鳥山 由子 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (00302365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 満紀男 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80000280)
柿澤 敏文 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (80211837)
佐島 毅 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 助教授 (20241763)
皆川 春雄 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (30400691)
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Keywords | 視覚障害教育 / 特別支援教育 / 盲学校 / 教科教育 / 専門性 / 支援センター |
Research Abstract |
研究課題に基づき、次のように研究1〜研究3が設定されている。最終年次である平成17年度において、各研究の実績概要は以下のとおりである。 研究1:盲学校教育現場で構築された指導法の体系化 平成16年度に引き続き、筑波大学附属盲学校において、数学(中1、中2)、理科(高1理科総合、高2化学、高2物理)、体育(中全学年、高1)の授業のビデオによる記録を10月まで実施した。その作業と併行して、記録の分析を行った。分析の観点は、「保有する感覚を活用した実体験」「実体験に基づくイメージ形成」、「そのイメージの言語化」の各プロセスと、その各段階に関わる「学習に必要な技術(スキル)」とした。 研究2:通常の学校で学んだ視覚障害児童生徒のニーズに関する面接調査 平成16年度に引き続き、通常の学校と盲学校の両方の修学経験を持つ点字使用者(現在は成人)に対して半構造化面接を実施し、通常学校での学習を回想して回答してもらった。その結果、対象者の居住した地域や通学した学校によって支援体制には大きな差があることがわかった。また、対象者はいずれも通常学校での教育の後に盲学校へ進学した共通の経験を有しているが、通常学校での支援体制や友人関係などの差が大きいにもかかわらず、盲学校への進学・転学時の期待には共通点が多いことが明らかになった。 研究3:諸外国のインクルージョン教育の実態と、インクルージョンにおける視覚障害教育の専門性に関する調査 平成17年度は現地調査は実施せず、文献研究を進めた。また、イギリスの視覚障害児の特別支援教育に関する当事者のニーズや満足度を調査した報告書である「Shaping the Future」を翻訳した。 研究報告書の作成と成果の発表: 平成17年9月に金沢大学で開催された日本特殊教育学会において、上記の研究1の成果発表を口頭発表として行った。また、研究3の翻訳物を明石書店から刊行した。
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Research Products
(7 results)