2005 Fiscal Year Annual Research Report
障害者の高等教育支援のための学内体制の整備と連携に関する調査・研究
Project/Area Number |
15330204
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Research Institution | National University Corporation Yokohama National University |
Principal Investigator |
関戸 英紀 横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (50293163)
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Keywords | 障害学生 / 高等教育 / 学習障害(LD) / 高機能自閉症 / アスペルガー障害 / 注意欠陥多動性障害(ADHD) / 発達障害 |
Research Abstract |
全国の大学・短期大学・高等専門学校等(以下、大学等)のうち、過去5年間に障害のある学生から相談を受けた大学等は約20%であった。近年は、視覚障害・聴覚障害・身体障害等に加え、LD・ADHD・高機能自閉症等の発達障害のある学生(発達障害が疑われる学生も含む。以下、発達障害学生)からの相談が増えてきている。しかし、発達障害学生のなかで、医師の診断を受けているものは20%に満たない。 発達障害学生の課題としては、対人関係でのトラブル、学業上の困難、情緒面での問題、就労の困難等、大学生活全般にわたっている。大学内の関係者の理解啓発として、教職員との連携及びコンサルテーション、他の部局との連携、教職員や学生に対する理解啓発等が行われている。大学外の関係者との連携・協力としては、保護者との相談、精神科等医療機関との連携、外部専門機関との連携等が行われている。 学生相談室等での面接・カウンセリングの内容としては、対人関係・社会的スキルに関するアドバイス・指導、情緒・心理面を支えるためのカウンセリング、本人の自己理解・障害理解を促すためのカウンセリング、科目履修のアドバイス等が行われている。学業に関する支援を行っている大学等は少ないが、講義内容のコピーを提供する、授業・試験中の指示を文章化する、パソコンによるノート筆記を認める等の支援が行われている。中には、レポートの提出期限を延長する、レポートの書き方について指導する、別室での試験を認める等の支援を行っている大学等もある。また、進路・就労に関する支援としては、面接等試験に関する事前対策・準備、インターンシップ等を通した職業適性へのアドバイス、障害者職業センター等との連携等が行われている。 今後の課題として、大学内の教職員との連携・協力、周囲の学生との人間関係の調整、障害に関する保護者の理解の向上等があげられる。
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Research Products
(2 results)