2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
雪江 明彦 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20312548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 正典 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30124548)
梶原 健 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00250663)
尾形 庄悦 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90177113)
原 伸生 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90298167)
花村 昌樹 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60189587)
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Keywords | 概均質ベクトル空間 / トーリック多様体 / 対数アーベル多様体 / 代数的サイクル / test ideal / モチーフ |
Research Abstract |
雪江は概均質ベクトル空間の代数的なcovariantについて研究した.また、5次体の整数環の構成について考察しこれを用いて、5次体の数の評価を得た. 石田はトーリック多様体の理論に関連して有理的とは限らない多角錐からなる扇の研究を行なった.また,扇をスキーム理論の観点から理解するための研究も行った.特に,代数幾何学における代数多様体の分数イデアルを中心としたブローアップや,代数多様体のザリスキ・リーマン空間の理論を扇の幾何学の中で整備する研究を行った. 梶原は加藤和也氏(京大),中山能力氏(東工大)と共同研究により,対数アーベル多様体論の解析的理論が一応完成した.この理論によって,群多様体としてのアーベル多様体のモジュライ空間のコンパクト化に初めて成功した.トロピカル幾何とトーリック幾何の関係について調べ,代数的トーラス内の超曲面に伴うトロピカル超曲面が,ニュートン多面体をして,射影トーリック多様体の退化を記述することがわかった. 尾形は射影空間に埋め込まれた.ピカール数が1の分解型トーリック多様体に関して,影空間の線形系を制限したものが完備になるための線形系の次数を多様体の次元により評価した. 原はMonskyのアイデアに基づきMonsky-TeixeiraによるP-fractalの方法を用いて,有限体上の非特異曲面とその上の有効因子の組のF-純閾値(F-pure threshold)が有理数となることを示した.さらにこれを組のF-跳躍係数(F-jumping coefficients)の離散性と有理性に拡張した. 花村は特異点をもつ代数多様体に対し,任意の代数的サイクルのBorel-Mooreホモロジーにおける類は,交叉コホモロジーに持ち上げることができる(Barthel,Brasselet,Fieseler,Gabber,Kaupの持ち上げ定理,Annals of Math.,1995).(1)順像についてのいわゆる分解定理を用いて,この定理の別証明を与えた、(2)さらに持ち上げ定理のモティーフ的類似を定式化し,Grothendieck,Bloch-Beilinson-Murreの「標準的な予想」のもとでこれを証明した.
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Research Products
(7 results)